風の国のお伽話(主要登場人物)
主要登場人物の簡単な紹介を作成しました。
かなりの量になり、読み難くなっていてすみません。
一部ネタバレを含みますので、御注意下さい。
初めて読まれる方はスキップしてプロローグから読まれることをお勧めします。
むかしむかし、あるところに『ヴィンティア王国』という名の、風の良く吹く国がありました。
これは、その国で起きた、小さな出来事のおはなしに出て来る主な人たちです。
ユーキ(ユークリウス・ウィルヘルム・ヴィンティア殿下)
王国歴206年2月生まれ。
国王の大甥に当たる。祖母は王妹マルガレータ・ヴィンティア殿下、母は王姪マレーネ・ヴィンティア殿下、父はユリアン・ウィルヘルム・ヴィンティア卿。
金褐色の髪に琥珀色の瞳。
王族としては身長が控えめなことを気にしている。但し庶民の中に入れば平均以上。顔も王族としては控え目だが、そちらは余り気にしていない。種々の修行に日々精進中。「糞真面目の馬鹿正直」と他人は言う。
ケン(ケン・ジートラー)
王国歴205年1月生まれ
ピオニル子爵領ネルント開拓村の村長の長男(養子)。
黒髪黒瞳。
村の塔(物見台)から黒狼と銀鹿の闘いを眺めるのが趣味。剣術の才能あり。実家は隣領の代官家。村長の実子である弟のレオンとの折り合いが良くない。世襲の次期村長の座はレオンに譲るつもり。無法代官との戦いの先頭に立ち、指揮を執る。
ノーラ(ノーラ・カウフマン)
王国歴204年7月生まれ
商人ノルベルト・カウフマンの一人娘。父と一緒に行商の旅に出ている。伝説の英雄ファルコの絵物語の大ファン。ファルコの敵に成り切って戦を妄想し、敗れ去るのが趣味。ケンに代官との戦いの戦略を授けた。
メリエンネ・ヴィンティア殿下
王国歴199年4月生まれ
王孫にして王太子の一人娘。虚弱体質を改善するため努力中。本の虫。ユーキと、見舞いという名目で政治を共同研究している。
クルティス(クルティス・ダンナー)
王国歴207年5月生まれ。
ユーキの従者兼護衛。同じく従者であるクーツの長男。武術の才に恵まれる。修行に励むうちにすくすくと成長して身長でユーキを抜き去った。子供好かれ。ユーキと菫の恋文の伝書鳩。
菫
王国歴210年3月生まれ
花街の妓楼『花園楼』の禿。高位貴族の坊ちゃんの落し種。芸事等の修行中。努力家で泣き虫。ユーキと相思相愛。
菖蒲
菫の朋輩の禿。人の名前は二文字で十分だと思う。歌って踊れる無礼者。ユーキ推し。
椿
妓女。菫と菖蒲の姐。妹たちを可愛がっている。
柏
花園楼の若い衆。以前に菫の父(故人)に仕えていた。
薄
花園楼の遣り手婆。菫の保護者。貴族は嫌い。菫には甘い。
葵(故人)
花園楼の元妓女。菫の母親。ある貴族との恋で菫をもうけた。
ライアン・ジートラー
ケンの義父。ネルント開拓村の村長。温厚な好人物。ケンと弟のレオンを分け隔てなく扱っているが、血縁が無いことを知られて以来、ケンとの関係は微妙になった。
マーシー
傭兵兼ネルント開拓村の村民。妻は粉挽きフレースの娘マリア。村の子供たちの剣術の師匠。ケンに目を掛けている。ニードとボーゼに袋叩きにされて戦闘不能状態。
ペルシュウィン・ピオニル子爵
ピオニル子爵領の新領主。従来所属していたクリーゲブルグ辺境伯の派閥から、シェルケン侯爵派に乗り換えた。王都でニードにあてがわれた女に夢中だったが…
ニード
ピオニル子爵領の新代官。粗暴。庶民とは、権力と暴力で脅せば従うものである。
ボーゼ
ニードの手下で両頬に傷のある女。衛兵伍長。ニード以上の暴力好き。
ゲアハルト・クリーゲブルグ辺境伯
ピオニル領の隣領の領主。先代のピオニル子爵の友人。武闘派の義人。
アンヌ・クリーゲブルグ辺境伯令嬢
薙刀を構えると、やめられない止まらない。ペルシュウィンにトラウマを深く刻み込んだ、ある意味、この物語を引き起こした張本人。薙刀と剣とで語り合いましょう。
アルフ・ファジア
ケンの実兄。クリーゲブルグ辺境伯領のピオニル子爵領に隣接する町の代官。
妻のブリギッテ、弟のブルーノと共に暮らしている。きょうだいの中で離れて育ったケンが可愛い。
スタイリス・ヴィンティア殿下
王孫。王太子の弟の正室の息子。超美形。常に令嬢方に包囲されている。ピオニル領への監察の正使。
クレベール・ヴィンティア殿下
王孫。スタイリスの異母弟で側室の息子。頭脳派。母大事。ピオニル領への監察の副使。
ベアトリクス・ディートリッヒ伯爵令嬢
ユーキの従姉であるスザンネ・ウィルヘルム伯爵令嬢の友人。ピオニル領への監察の随行員。税務局勤務の切れ者。
アデリーヌ
ベアトリクスの従者。