第7話:大渦
シンは突然現れた謎の船舶と交戦状態に入るが、謎の船舶の船員たちは骸骨だった。
骸骨たちと戦っている最中に乱入してきた悪霊に喰らい尽くされるも呪いの様な再生能力で悪霊を爆散させて復活して黒嵐号を奪還する。だが、その前方には大渦が出来ていた。
シンが叫ぶと
「ど、どうすれば良いの?私、そう何度も船になってる訳じゃ無いのよ!?」
ブラックが狼狽えているのを感じたシンは舳先から海を眺める。
敵船は全隻、渦に飲まれまいと黒嵐号と距離を取っている。
シンは確信するとブラックに指示を出す。
「ブラック!面舵を切れ!大渦に乗るぞ!」
シンが叫ぶと船が大きく右に傾く様に向きを変える。
「切りすぎだ。左に戻せ!」
シンの声を受けて船の船首が大渦を見据えると大渦の海流に乗ったのか、船が激しく揺れる。
「シ、シン?このまま飲まれない?」
「大丈夫だ。今だ!面舵を切れー!!」
シンが叫ぶと船首が右を向く。
「凄い勢いで流される!ちゃんと右に行けない!!」
ブラックの声が響くとシンはガッツポーズをする。
「大丈夫だ。ちゃんと渦に乗れたぞ!?海流の向きに船首を合わせたら、渦に飲まれない様に時折抵抗すると良い。後は、このままあいつらと距離を取れれば島に向かえるんだけどな」
シンがそう言うと「そうはさせまい」と答えるかのように骸骨たちの船団も渦に乗って来る。
「やっぱりそう簡単には行かないよな」
シンはそう言うと船尾に走り、腕を大砲に変える。
「ブラック!さっき言った通りで頼む。俺はあいつらを沈める」
シンはそう言うと船団に向かって腕の大砲から魔力の閃光を撃ち放つ。
シンの砲撃を受けた船が黒い炎に包まれるとそれを避ける様に何隻も追いかけてくる。
「船がいきなり現れるとか本当、どういう仕組みなんだよ?」
シンは叫ぶと新たに魔力を撃ち放つ。一隻の船が爆発するが、その後方に居た船から砲弾が発射されると5発の砲弾が黒嵐号に命中する。
「きゃあ!」
ブラックの悲鳴が響くとシンの瞳は紅く光る。
「クソが」
シンはそう言うと魔力を撃とうとするが、連携を取り始めた船団は続いて5発の砲弾を撃ち、黒嵐号に命中してしまう。
船が激しく揺れると狙いが定まらず、撃つことが出来なくなってしまう。
絶え間無く5発の砲弾が飛んで来る事で船体が激しく揺れるだけでは無く、爆煙で視界が奪われてしまう。
「クソ。見えねぇ」
シンはそう言うと煙の切れ間を待つ。
シンが煙が切れた瞬間に魔力を撃ち放つと船団の正面に居た船を2隻沈めてしまう。
シンはその後も魔力を続いて撃ち、船団を砲撃していくが、何度目かの砲撃を行うと炎が引火したのか激しく爆発しながら左翼に展開していた船が沈んでいく。
「お。儲け」
シンが呟くと仕返しと言わんばかりに新たに補充された船と共に一斉砲撃が降り注ぐ。
砲弾が降り注ぐと船の各所で爆発が起きる。
「ふざけんな」
シンはそう言うと魔力を撃ち返すが、船には当たらずに大きな水柱を立てるのみとなってしまう。
「っく!外したか」
シンを嘲笑う様に船団から一斉砲撃が行われるとシンは左腕も大砲に変えて飛んで来る砲弾に向かって魔力を撃ち放つ。
「そう何度もさせるかよ」
シンはそう言うとそのまま両腕の大砲から船団に向かって魔力を撃ち放つ。
激しい爆発と共に黒炎が広がると一隻の船が沈むが、どこからか新たな船が現れて船団に加わる。
「キリが無ぇ」
シンが呟くと砲弾の一斉砲撃が行われる。
シンが砲弾に向かって魔力砲を撃つと船に命中しなかった砲弾が水柱を立てる。
シンは両腕の砲撃を一隻に集中する事で一回の砲撃で一隻は確実に沈めたが、続々と現れる船への対処方はいまだに見つけられずにいた。
ブラックが大渦に乗り続ける為に舵を切るとシンはバランスを崩して転倒してしまう。
その隙に撃たれた砲弾を防ぐ事が出来ず、黒嵐号に命中してしまう。
「ぐあっ!」
ブラックの悲鳴が苦しそうに変わると船が大渦の中心に近づいてしまう。
シンは立ち上がると魔力を撃つが、下から狙う状況となってしまい船団に命中はしなかった。
「ブラック。頼む。持ち堪えてくれ。あいつら全部追っ払うからよ!」
シンの声を受けるとブラックは渦の流れに逆らい、上へと戻ろうともがく。
シンはその間も狙い続け、船団に魔力を撃ち、一隻沈める。
「でも、このままじゃブラックが疲れちまう。どうすれば」
シンが思案する間も砲撃戦は続く。
船団からの一斉砲撃が行われると船が激しく揺れてシンは壁に打ちつけられてしまう。
反撃する猶予など与えない解いた様子で一斉砲撃が続くとまたしても黒嵐号は渦の中心へと進んでしまう。
シンが船団へ魔力を撃つとまた一隻沈んでいく。
今回補充される船の姿は無かった。
「お?船のストック切れたのか?」
シンはそう言うと渦の中心に向かう黒嵐号に向かって一斉砲撃が行われると船は激しく揺れながら、更に中心へと流されてしまう。
ブラックが上へと戻ろうと船首を上へ向けるとまたしても一斉砲撃が行われる。
シンは魔力で砲弾を撃ち砕くと両腕の大砲から船団に漆黒の魔力を撃ち放つ。
シンの砲撃受けて船団がまた一隻沈むと残りは4隻となっていた。
「だいぶ減ったな」
シンはそう言うと更に魔力を撃ち放つが、船団は一斉砲撃で黒嵐号に大打撃を与える。
船の揺れが激しい中シンは魔力を撃ち放つが、外して水柱が上がるのみとなってしまう。
シンの砲撃と同時に放たれた砲弾はしっかりと黒嵐号に命中する。
船が異常な程に左右に大きく揺れる中、シンは続いて放たれた砲弾に右腕から魔力を撃ち、砲弾を爆破すると左腕から船団に向かって魔力を撃つが外してしまい、一際大きな水柱が上がるのみとなってしまう。
だが、水柱は船団の視界を奪うのには役立ったようでシンは船団からの砲撃が来ない間に再度砲撃を行い、また一隻沈める。
だが、その隙を窺って(うかがって)いたかの様に砲撃が行われて命中してしまう。
「くそ。あと2隻だから持ち堪えてくれ」
シンは祈る様に呟くと両腕の大砲から魔力を撃ち放つ。漆黒の閃光を浴びて船が黒炎に包まれると残りは一隻となる。
シンが再度魔力を撃ち放つと最後の一隻は砲撃を行い抵抗するが、シンは片腕で船を狙い、もう片方の腕で飛んで来る砲弾を砲撃して防ぐ。
シンはトドメと言わんばかりに両腕に限界まで魔力を貯めると最後の一隻に向かって黒い閃光を撃ち放つ。光が消えると船の姿は跡形も無く消えていた。
「よっしゃ!」
シンはガッツポーズをすると腕を元に戻して舵輪に向かって走り、舵を切ると黒嵐号は大渦から脱出する。
だが、その瞬間に右舷に横付けするかの様に船が現れる。
「マジか。その為に追加しなかったとかか?」
シンがそう言うと渡し板がかけられて骸骨たちが乗り込んでくる。
「…シン。私は平気だから、骸骨たちを」
ブラックの声が響くとシンは頷き
「じゃあ、頼んだぜ?」
そう言うと手すりを飛び越えて骸骨たちの前に着地する。
「誰の乗船許可を得て来たんだ?」
シンはそう言うと骸骨たちを次々に殴り砕く。
シンは渡し板の元へ向かうと手を拳銃に変えて撃とうとするが、飛びかかってきた骸骨に斬り倒されてしまう。
「痛ぇんだよ。バカ」
シンはそう言って起き上がると腕をロケットランチャーに変えて撃ち放つと骸骨たちを爆砕するが、敵船から新たに湧いてきた骸骨たちは剣を持つ者を援護する様に銃撃を行って来る。
シンは両手をマシンガンに変えると視界に映る骸骨たちを撃ち砕く。
シンが骸骨たちを倒すと何処からか小型犬程の大きさのフナムシが現れる。
「デカッ!気持ち悪っ!!」
シンは驚きと嫌悪感から叫ぶと両手を元に戻し、回し蹴りを繰り出すが、フナムシたちに飛びかかられて全身に纏わりつかれてしまう。
シンはジャンプして纏わりついたフナムシたちを甲板に落とすと着地の衝撃で踏み砕く。
骸骨たちはシンがフナムシに気を取られている間に乗り込もうとしたが、着地したシンは渡し板の元へ駆け寄ると腕をロケットランチャーに変えて骸骨たちに撃ち放つ。
爆炎が広がると骸骨たちの進攻が止まる。シンは腕を元に戻してから渡し板を渡り、敵船へと乗り込むと逃げ惑う骸骨たちの群れを殴り砕く。
シンは腕を再度ロケットランチャーに変えると何発も船室に向かって撃ち、火薬に引火させて船を爆砕するのだった。
シンが爆風を利用して黒嵐号に着地すると「大したものね」とブラックが賞賛の言葉をかけてくる。
シンは首を横に振り
「大した事じゃない。俺にとっては日常茶飯事だ。さて、この大渦から抜けて島に行こう」
シンがそう言うと大渦の中心から雄叫びと共に巨大なイカが現れる。
「うぇ!?えぇー!!」
シンが驚いているとブラックの声が響く。
「あんなに大きいのは珍しいの?」
ブラックの純粋な疑問を聞いたシンは頷き
「お、おぅ。珍しい。…と言うよりはあの大きさは俺も初めて見た。あれがクラーケンって言うのかな?」
シンとブラックが話しているとクラーケンは足を伸ばしてくる。シンは腕をライフルに変えるとクラーケンの足を狙撃して撃退する。
「もしかして、私の魔力を狙ってるのかしら?」
「いや。ただ、単に興味本位で襲ってるだけじゃないか?」
シンがブラックにそう言うとクラーケンは沈んだ船の残骸を投げつけてくる。
「おいおい。待てって」
シンはそう言うと飛んでくる残骸を狙撃するが、砕けなかった残骸を喰らって船が激しく揺れると転倒してしまう。
「痛い。まだ、飛んで来るみたい。怒ってるのかしら?」
ブラックの声を聞いたシンは立ち上がると腕を元に戻してジャンプすると飛んで来る残骸を殴り砕く。
シンは着地すると再度ジャンプして残骸を殴ろうとするが砕いた瞬間に続いて投げられた残骸が命中して甲板に落下してしまう。
シンは起き上がると腕をショットガンに変えてジャンプすると新たに飛んで来る残骸を撃ち砕く。
シンは着地すると腕を元に戻してから再度ジャンプして残骸を殴ろうとするが、砕けずに甲板に叩きつけられた上に残骸の下敷きになってしまう。
クラーケンが次の残骸を投げてくるとシンは自分の上にある残骸を蹴り上げて飛んできた残骸と相殺する。
様々な船の廃材が降り注ぐ中、シンが起き上がるとクラーケンは観念したのか、海に潜ってしまう。
「お?諦めたのか?」
シンがそう呟くと
「ギ、ギ、ギ」と鳴き声が聞こえて来たかと思うと悪霊たちが襲い掛かって来る。
シンは振り返り殴りかかるが、爪で貫かれてしまう。。
「ぐはっ!」
シンが吐血すると「ギャギャギャ」と悪霊は邪悪な笑い声を響かせる。
シンが抵抗しようとすると悪霊はニヤリと笑い、腕を振り回してシンを吹き飛ばす。
「自由になれたぜ。ありがとな」
シンはそう言って起き上がると飛びかかって来た悪霊にハイキックを打ち込み海へと蹴り飛ばす。
だが、悪霊は次々シンに近づいて来る。
「何処にこんなに居たんだよ」
シンが呟くと「さっきの残骸から乗り移ったみたいよ?」とブラックが答える。
「そう言う事か」
シンは納得すると腕をロケットランチャーに変えて襲いかかろうと走って来た悪霊に向かって撃つ。
爆炎が広がり、同族が爆散すると悪霊たちが怯む。その隙にシンは腕をガトリングガンに変えて悪霊たちを撃ち倒す。
シンは腕を元に戻すと最後の一匹を殴り倒す。最後の一匹が霧散すると「グ、グ、グ」と笑い声の様な鳴き声が響く。
シンが鳴き声の方を向くと悪霊の体表がどす黒くなり、二足歩行した個体がそこに居た。
だが、他の悪霊との明確な違いはその手に巨大な鎌を持っていた事だった。
「親玉か。良いぜ。来いよ」
シンがそう言うと悪霊は飛びかかって鎌を振り下ろしてくる。
シンは手をマシンガンに変えて撃つが鎌で防がれて斬り伏せられてしまう。
「ぐあっ!」
シンが倒れると悪霊は鎌を振り下ろすが、シンは横に転がり避ける。
悪霊は再度ジャンプすると鎌を振り下ろしてシンに斬りかかるがシンは立ち上がると同時にジャンプして攻撃を避ける。
悪霊は唸り声をあげながら、鎌を振り上げてシンを斬り上げようとするが、シンは躱す。
シンと悪霊が睨み合いをする中、先に動いたのは悪霊だった。手に持つ鎌の柄で殴りつけようとしてきたが、シンは躱してから腕をロケットランチャーに変えて悪霊に向かって撃ち放つ。
爆炎が広がる中、シンは腕を元に戻すと悪霊に殴りかかるが、鎌で斬り払われてしまう。
「ぐっ!!」
シンが倒れると悪霊は喰らいつこうとするが、シンは腕をライフルに変えると悪霊の顔面を魔弾で撃つ。
倒れた悪霊が悶え苦しむ中、シンは腕を元に戻してから立ち上がり殴りかかるが無茶苦茶に振り回された鎌で斬られてしまう。
「クソが。痛ぇな」
シンは手をマシンガンに変えて悪霊に撃つが鎌で防がれてしまう。
「グォォォォ!!」
悪霊は怒りに満ちた雄叫びを上げると鎌で何度もシンを斬り倒す。
悪霊は倒れたシンを鎌で斬りながら咆哮を上げる。
シンは隙を突いて悪霊に足払いをすると起き上がり、ジャンプする。
シンは落下と同時に起き上がった悪霊の頭部に蹴りを食らわせて粉砕する。
「ふぅ。少し手間取ったか」
シンが安堵したのも束の間、気づけば骸骨たちの乗った船とクラーケンが戦闘を行っていた。
「あのイカ。縄張りに入ってきた奴は全員襲うのか」
シンが納得した様に言うとブラックの声が響く。
「砲撃であいつら沈める?」
ブラックの問いにシンは首を横に振る。
「いや。クラーケンが獲物を横取りされたって思って攻撃してきても厄介だからな。俺、あの船行ってくるわ」
シンはそう言うとジャンプして背中から翼を出すと骸骨たちの船に飛んで行く。
シンは骸骨の船の甲板に着地すると翼を背中にしまってから独楽の様に回り、骸骨たちを次々に蹴り砕き、回るのをやめると腕をショットガンに変えて撃つが蹴り倒されてしまう。
「やるじゃねーか」
シンは起き上がるとジャンプして着地の衝撃で骸骨たちを蹴り砕き、再度ジャンプすると集まって来た骸骨たちに向かって回転しながら落下して着地と同時に蹴り砕く。
だが、シンが着地すると同時に骸骨たちは飛びかかり、シンを斬り伏せてしまう。
「ぐあっ!」
骸骨たちがシンを斬り続ける中、シンは隙を突いて足払いすると起き上がると同時にジャンプして回転しながら落下したかと思うと骸骨たちを蹴り砕く。
シンは再度ジャンプすると集まって来た骸骨たちを着地と同時に蹴り砕き、着地してから両腕をショットガンに変えると骸骨たちを次々に撃ち砕くと左腕は元に戻し、右腕をロケットランチャーに変えると骸骨たちに向かって撃ち放つ。
爆炎が広がると腕を元に戻し、回し蹴りを繰り出すが、死角からの蹴りで倒されてしまう。
シンは起き上がろうとするが爆煙の中から飛びかかってきた骸骨たちに斬られてしまう。
シンは右腕をロケットランチャーに変えると骸骨たちに向かって撃つ。シンも爆風に吹き飛ばされるが骸骨たちを一掃する事には成功した様だ。
「ったく。痛ぇっての」
シンはそう言うと腕を元に戻すが、爆炎の向こうから銃撃を受けて倒れてしまう。
爆煙の中から飛び出した骸骨たちはシンの倒れた場所に集まると次々に踏みつけてくる。
シンは隙を突いて足払いをすると起き上がり、自分の様に起き上がった骸骨たちの頭部を次々に蹴り砕き、手を拳銃に変えて撃とうとするが集まってきた骸骨たちに斬り上げられてしまう。
落ちてきたシンを蹴り飛ばすと骸骨たちはカタカタと顎骨を鳴らしてシンを嘲笑う。
「笑ってるんじゃねーよ」
シンは起き上がろうとするが、飛びかかってきた骸骨たちに斬り伏せられてしまう。
「ぐあっ!!」
骸骨たちはシンを蹴り上げるが、シンは空中で体勢を立て直すと腕をロケットランチャーに変えて眼下の骸骨たちに向かって撃ち放つ。
爆炎が広がると骸骨たちは吹き飛ぶが、シンも爆風で吹き飛んでしまう。
更に骸骨たちは吹き飛んだシンに向かって飛びかかり斬り伏せてしまう。
シンが受け身を取ると骸骨たちは剣を振り回し、威嚇してくる。
シンは拳を握り、魔力を拳に集めると正拳突きの構えで骸骨たちに漆黒の魔力を撃ち放つ。
漆黒の閃光が甲板を照らし、閃光が消えると骸骨たちの姿は消え去っていた。
シンはジャンプしてから着地と同時に骸骨たちの船のメインマストを根元から蹴り砕く。
倒れてくるマストを躱すとシンは背中から翼を出して黒嵐号に戻ろうとするが、黒嵐号はクラーケンに引っ張られていた。
「嫌!やめて!!」
ブラックの魔力による抵抗も空しくクラーケンはその剛腕で黒嵐号を引き寄せるとその大きな口で喰らいつく。
「てめぇ!俺の船に!俺の仲間に何してんだぁ!!?」
シンはそう言うとクラーケンの元へと飛んで行き、蹴りを食らわせようとするが足に絡め取られたかと思うとブラックと共に口に放り込まれてしまう。
「うわぁ!!」
ブラックはクラーケンの口内に入った瞬間に魔石に戻る。
シンはブラックをキャッチすると歯牙だらけの口内から脱出しようとする。
クラーケンが口を閉じる前に脱出したシンは羽ばたきながらブラックに話しかける。
「大丈夫か?」
「確かに誰にも見つからない場所に居るべきだとは思うけど、あの中だけは嫌よ?」
ブラックが光りながら言うとシンは笑ってコートの内ポケットにブラックを入れる。
「違いねぇ。じゃあ、上着の中に居てくれ。俺はこいつをぶっ飛ばす」
シンとブラックが話していると飛んでいるシンに気づいたクラーケンが船の残骸を投げつけてくる。
シンは腕をショットガンに変えて撃ち砕こうとするが、失敗して残骸を真正面から喰らって海に落ちてしまうが、海の中から飛び上がると飛んで来る残骸を蹴り砕き、クラーケンの頭に蹴りを叩き込む。
続いてクラーケンを殴ろうとするが、足でガードされてしまう。
シンは手を拳銃に変えてガードしている足を撃とうとするが、別の足で殴られて海に落ちてしまうが、飛び上がったシンはクラーケンの頭を何発も殴ってから踵落としを打ち込む。
クラーケンがよろけるとシンは回転しながら落下してクラーケンに踵落としを打ち込む。
「回転刃!」
飛び上がってクラーケンと距離を取ると腕を大砲に変えて、動かなくなったクラーケンに向かって漆黒の魔力を撃ち放つ。
シンの魔力砲を受けて気が付いたのかクラーケンは船の残骸をシンに投げつける。
残骸が命中したシンは海へと落ちていく。
クラーケンは海に落ちたシンに向かって何本も足を伸ばすが、シンは全ての脚を避けて海から飛び出すとクラーケンの頭に蹴りを食らわせる。
クラーケンは足でシンを追い払おうとするが、シンは足を避けると手をマシンガンに変えてクラーケンを撃つ。
クラーケンは距離を取ったシンに向かって船の残骸を次々に投げつけるがシンはその全てを蹴り砕くとクラーケンの頭に蹴りを叩き込む。
クラーケンはシンを足で捕らえると口へとシンを放り込む。
歯牙まみれの口内に放り込まれたシンは受け身を取る。
「クソ。ネトネトしやがる」
シンは悪態をつきながら立ち上がると飛び上がり、クラーケンの口が閉じる前に脱出する。
シンはクラーケンに近づき、殴りかかるが足で振り払われて海に落とされてしまう。
クラーケンはシンが落ちた場所に足を伸ばし、海中のシンを更に深くへと叩き落とす。
シンは意識を飛ばしかけながらも酸素を求めて水面へと向かうが、クラーケンの足が何本も出てきて妨げようとしてくる。シンは右手をマシンガンに変えると足を片っ端から撃って撃退する。
海から飛び出したシンは存分に酸素を肺に送り込みながら投げられた船の残骸を避けてクラーケンの頭部へと向かう。
「はぁっ・・・はぁっ・・・。いい加減にしやがれ!」
シンはそう言うとクラーケンにマシンガンを撃つ。クラーケンが魔弾で怯むとシンは右腕を大砲に変えて漆黒の閃光をクラーケンの頭部に撃ち放つ。
クラーケンが悲鳴の様な鳴き声をあげるとシンは腕を元に戻してからクラーケンの頭に蹴りを叩き込む。
クラーケンがよろけるとシンは再度蹴りを同じ場所に叩き込む。
シンに何度も蹴りを叩き込まれたからなのかクラーケンは墨を吐きながら海に沈んでいくのだった。
「見境無く襲うからそうなるんだよ」
シンがそう言うと雨が止み、風も穏やかな物に戻る。シンが羽ばたきながら周囲を見渡すと島を見つける。
「ふぅ。ん?あの島がデギマ島か?」
シンが呟くとブラックが口を開く。
「そうみたいね。島が近いからかしら。生者を恨む声が前よりも大きくなってる」
ブラックが不安そうに言うとシンはため息をつく。
「大丈夫さ。俺は不死身だからな。で、ブラック。一つ聞きたいんだが…」
シンが問いかけるとブラックは光って返答する。
「何?」
「クラーケンの汁とか付いたから海に潜っても良いかな?苦しいか?」
シンが心配そうに訊ねると
「大丈夫よ。気にしないで」
ブラックが快く了承するとシンは頷き
「良かった。じゃあ、行くぞ」
シンはそう言うと羽ばたきながら海へと飛び込み、海を泳いで島へと向かうのだった。
7話目読了感謝です。
戦闘描写は難しいですね。
次回は島に上陸してからのお話を書きたいと思ってます。
稚拙な文章ですが、お付き合い頂けると幸いです。
では、また次のお話でお会いしましょう。