その6
◇◇◇◇◇◇ その6
名刺には、
元気生活応援 「ライフ」
トータルアドバイザー 浅野 和子
と印刷されている。
「そうだ、私の名刺はまだ渡してなかったわね。失礼しました。」
みどりはそういうと自分の名刺を和子のものと並べて置いた。
みどりの名刺は
元気生活応援 「ライフ」
アドミンストレータ 山城 みどり
となって記載されている。
「みどり、あなた最初に就職した会社はやめたちゃったの?。」
涼子はおとなしかったみどりの変わり方にとまどっていた。
「うん、そうなの。あの会社じゃいつまでたってもコピーとお茶くみですもの。露骨に結婚退社を迫られたからやめてやったわ。」
みどりは少し胸をはって答えた。
「それでね、退職金が少し出たから、それを元手に会社を興したの。」
涼子はみどりの話しに仰天した。
「自分で会社を作ったなんて全然言ってなかったじゃない?。」
「会社といっても最初は私一人だったの。聞こえがいいからそう名乗っているだけ。事務所だって自分のマンションの住居兼用で足りてるのよ。」
「でもすごいじゃない。」
涼子は知らないうちにたくましくなったみどりに軽い嫉妬心を覚えた。
「最初はフォーチュンでやってた個人輸入からはじめたの。でも小物がほとんだったから値段は安いし、事務処理が繁雑な割に利益がでなくて、やりきれなくてね。」
みどりはコーヒーを一口飲んで話しを続ける。
「そんなとき、SNSを使った新しい生活雑貨の共同購入システムを紹介されたの。このシステムは在庫を持たずにフォーチュンを利用して注文する新しいタイプなのよ。」
「調子はどう?。」
「始めて1年になるけれど結構もうかるってるよ。」




