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26話補足:ラム換水? ラムジュート換水法?

マグロのような呼吸――魚が口とエラ蓋を開けたまま泳いで、エラを通り抜ける海水で呼吸する仕組みを『ラム換水(かんすい)(Ram ventilation)』といいます。


※換水:水中でえら呼吸を行う動物が、えらに触れる新鮮な水を取り込み、入れ換えること


また、サメやマグロなどの身体の大きな魚のラム換水を特に『ラムジュート(ラムジェット)換水法(Ram-jet ventilation)』と呼ぶことがあります。


乱暴ですが、人間と比較するなら(人間/マグロ)

・呼吸器官  :肺呼吸(はいこきゅう)/エラ呼吸

・呼吸のしくみ:肺胞換気(はいほうかんき)/ラム換水

・呼吸法   :腹式呼吸(ふくしきこきゅう)法/ラムジュート換水法

みたいな対比になります。


なので研究報告なんかではラムジュート換水法という言葉が使われることはあまりありません。


※実は腹式呼吸という名称も、統一された明確な定義が確立されていないため正確な記述が求められる際にはあまり使われません。

ラムジュート換水法も同じく明確な定義が確立されておらず、「サバもラムジュート換水法で呼吸している」という人がいるのはこのためです。

上記のような言説は、間違いというよりはそもそも定義があいまいなところからきています。



さて、このラムジュート換水法という名称ですが、ラムジェットエンジンの『空気の取り入れ方』から来ています。


・ラムジェットエンジン

ラム(圧)⇒空気抵抗の力を利用した圧力(ラム圧)で酸素を得て、

ジェット⇒燃料を噴射して燃焼した排気の反動による推進力を得る


つまり、本来は推進力を得るとこまでがラムジェットです。


ラムジュート呼吸法は、【ラム】で【ジェット】な換水法ではなくて、【ラムジェット(エンジン)のような】換水法であることに注意しましょう。



なお、作中では主人公が推進力を得ていましたが、あくまでもファンタジー世界の演出です。

実際のマグロはラムジュート換水法で推進力を得ているわけではありません。

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