デートのみな!
途中で、視点がみなに変わります。
「・・・きょっ、今日は・・・プロポーズの日みなぁ~♥」
「なにうかれてんの。ぬいぐるみのくせに」
けっ、とブツブツ言いながら、私佐藤真里菜、宿題をしています。
でも今日はうれしいんだよね!
だってこのうるさいみながいなくなってくれるんだもん!
「みなっ!この格好で決定♪みな。行ってくるみな!」
「はいはい、行ってくれ」
さっさとみなを追い出すと、宿題。
今日こそはやって、廊下なんて行くもんですか。
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「ここって、まさか・・・」
「まさかッピ。友達のシマくんに、ドルフィンランドのチケットもらったッピ!!」
「みなぁーーーーーーーーー!!!!!」
ドルフィンランドというのは、ぬいぐるみ界ではおなじみの超絶楽しい遊園地ランキングぶっちぎりの1位に輝いている、遊園地みな!みなもずっと行きたかったみなが、チケットがとるにも取れなかったんだみな。
「ジェットコースターのりたいみな!」
「いいッピね!行くッピ―!」
『それではイルカイルカコースター、発射します。イルカたちの未来のために、敵をやっつけて来てね!5、4,3,2,1・・・・・レッツ、イルカーー!』
「キャー!!!!!みなー!ッピ―!」
みなたちはキャッキャとはしゃいでたみな。けど、その時―――――――・・・。
「ヒュルッ」
「みな?」
気づいたらみなのリボンが、取れてたみな。
「み、みなぁっ⁉」
「え?どうしたッピ?」
みなの目にはじんわりと、涙が浮かんできたみな。
「えっ?」
「あれ・・・るなからもらった誕生日プレゼントなのみな・・・!」
泣くみなのことを見て、オカッピーは・・・こういったのみな。
「みなの大切なものは、オカッピーが探すッピ!」
え・・・だって、リボンはジェットコースターから落ちたもので―――――園内は広くて―――――そんな中で、探すみな?
「みな・・・」
でも、頼っちゃったみな。
「あっ、それですッピ!ありがとうございましたッピ」
落とし物案内所に行ったら、すぐ見つかったみな。ふう、よかった・・・。
―――――――ポツ
「え?」
みなたちがそういうのと同時に・・・大雨が降ってきて――――
「わ、びっくりしたみな・・・せっかくのドルフィンランドぉ・・・!」
「大丈夫ッピ。ちゃんと雨用にも、プランがあるッピよ」
そして、向かった先には・・・。
「みなっ!ここ、みなの行きたかったパン屋みな」
「ッピ。好きなのかうッピよー」
「いいんみな!?」
「あっこれ、見たかった映画みなよね!『ぬいぐるみの名は。』超大好評のやつみな!」
「ッピー。面白そうッピ!」
―――――――2時間後
「だーーーーーーーー。感動みなぁ!」
「よっしゃぁ、次行くッピよー!」
プール。温泉。それから、プリクラもとったみな。オカッピーの目がやばかったみな!笑えたみな。
そして、最後に連れていかれた場所は―――――――・・・。
「・・・真里菜ん家みな?」
「中はいるッピ」
ガチャ・・・
「みな、ハッピーバースデー!」
ドアを開けたら、みんながとびっきりの笑顔で(真里菜だけは、ものすごくメンドくさそーな顔して)言ってくれたみな。
「え・・・」
「みな」
呼ばれて、ふりかえると――――――
「ボクと結婚してください!!」
「オカッピー・・・」
「これが、オカッピーからの誕生日プレゼントッピ・・・!受け取って!」
「もちろんみなよーっ!」
みなは、オカッピーにギュッとだきついたみな。
オカッピー・・・!
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あのみなさん。今までの話ね、みな目線だからちょっといい話っぽく聞こえるけどさぁ、忘れないでね!こいつらぬいぐるみよぬいぐるみ!なによドルフィンランドって。なによ!ぬいぐるみにプリクラがとれるの?なによなによ!何が「結婚してください!!」よ!
「ねえ、真里菜」
「なによ!(嫌な予感しかしない!)」
「結婚式、来てくれるみなよねーっ♥明日♥」
「はぁ!?無理に決まってんでしょ!明日は学校なんだから!!明日こそ、先生を見返すのよ!ほんとはできますって!」
「そんなのどうでもいいみな」
「こっちのセリフよ、それは!てかみなのせいで廊下に立たされてるんだからね私!」
「はい!これ持ってると、321でぬいぐるみ界へGOするみな」
「・・・はあ?」
ポンッ
「いやぁぁぁぁ!!なにここ!せっかくやった宿題ーーーーーぃっ!」
私の叫び声は聞こえてないらしい。ぬいぐるみたちの耳には。
次の日、小学校は・・・
「今日真里菜は、ぬいぐるみたちの結婚式に行きました!なので、学校休みます!(みなが書いた。)」
「・・・佐藤ーーーーーーーーーっ!!」
これには心菜も、苦笑いしてた・・・って、次の日、教えてもらった。廊下で先生から。