登場人物紹介
七月十六日
全体的に微修正しました。内容に追加は無いです
今更ながら登場人物と世界観の設定等を纏めておきます。章や話ごとに分けてあるので読んでいる途中の方は、ネタバレ等気を付けてください。後の展開に関わる部分は極力省いてますが、後に開示される設定を書いている場合もあります。人物が新しく登場すると定期的に更新します。
世界観など
まず本編でも後の方に登場する設定等を書いてあります。本筋にはそこまでネタバレにならない様抜き出しているのでご了承ください。
主人公の産まれる村はレーゲンス帝国の東端に位置しており、近年開墾された田舎地域。十数年前までは異民族との戦闘が頻発していたが近年は鳴りを潜めている。
そして本編内で説明もするがこの国は、元々ある大帝国の一部領域で総督統治の属州であった。だが大帝国が崩壊するとその後に総督の死を皮切りに、独立派と帰順派がそれぞれ後継者を立て内乱騒ぎが発生。結果独立派の勢力の後継候補が勝ち帝国として建国された。おおよそ主人公が生まれて一、二年後の話である。それからは近隣の国との戦争が続き国自体が段々と疲弊していく。
そしてその周辺国は南に大帝国を滅ぼした傭兵が立てた国がある。西にはリュテス国という死んだ総督と血縁の王がいる国がある。リュテス国(事実上の独立国、自称大帝国の継承国)は大帝国の復活と維持を目的に南の国を攻撃したり、勝手に独立したレーゲンス帝国とも対立している。
宗教面ではディリア教というのがあり、これも後の本編で詳しく説明をするが過激穏便は差があれど魔力至上主義的な思想がある。統治者との結びつきが強くその思想が選民的な物を生み出し、教祖の髪色である銀色の髪である事が家督の継承順に影響などしている。
経済面は時代によって上下するが一金貨=十銀貨=千銅貨ほどの交換レートで一銅貨おおよそ六百円程である。
この世界の魔法は基本その場にある物を魔力分しか複製するぐらいの事しか出来ず、無から有を生み出すのは不可。自分の魔力で作り出した物はある程度操作が可能である。物質の温度変化は難易度が高く出来なくもないが、魔力の効率がかなり悪い。治癒魔法もあるが被治癒者にも魔力がある程度無いと出来ず、そもそもの難易度もかなり高い。
以上の設定は話内でも順に開示されますが、バラバラだと分かりずらいのでまとめておきました。主人公の立場的にそこまで国の動きとか把握していないので、そうなんだぐらいに思ってくれれば大丈夫です。
第一章
舞台 エルム村
十数軒の農業と牧畜を生業とする村。中心には井戸と少し開けたスペースがあり、そこに商人の荷車が来たりする。主人公の家は少し離れた所にあり、徒歩では少し時間がかかる。村の中心を主人公の家を挟んでもっと向こう側に大きなエルムの木がある。その道中小川や農地休耕地牧草地などがある。
第二話登場
フェリクス・デューリング
この作品の主人公。元々日本人の大学三回生で春頃に病死。次の世界での見た目は黒髪で幼少期は成長遅く身長低め。基本心配性だったり考え込む癖あり。自身と異世界の体で同一性を持てておらず、他人の体を間借りしている感覚で周りとも一歩引いてしまう時もある。
クラウス・デューリング
主人公の入った体の父親。暗めの茶髪に東欧系の顔立ち。一応のエルム村の村長の役目を果たしており、元騎士階級。基本雑で明るくていい奴だが、大雑把な所もあり妻と偶に喧嘩もする。一人息子があまり懐かないので気にしてる。
ニーナ・デューリング
主人公の入った体の母親。ブロンド髪に絵に書いたような欧州の人。雑な夫と違い心配性で神経質な面があり、夫に腹を立てる事が多々あり。基本は息子を溺愛するが・・・・。
因みに本編では触れられなかったがニーナとクラウスは半ば駆け落ち状態で本家とは連絡を取ってない。ニーナの方が割と良い家の出。
ブレンダさん
歳は五十代後半と歳相応に老人で白髪だが、傭兵を生業としてたためガタイはかなり良く弱々しい印象は全くない。基本地味な使用人服を着ていて、戦闘時はそのまま大剣を片手に行く事がある。子守として雇われているのでフェリクスを常に気に掛けている。
第三話登場
ディルク
村の農民の一人。二人の子供の父親をしている。基本農作業をしているため土で汚れているか酒を飲んでいるかの二択の人物。ブロンド髪の碧眼で高身長である。
ラース
ディルクの息子であり基本親に反抗しており我儘な男の子。遊ぶのが好きで年相応に滅茶苦茶に明るい子供。周りを巻き込んで色々行動を起こすタイプ。父譲りの金髪碧眼で主人公より成長が早く身長がすぐに伸びていく。剣や冒険と言ったらしい物が好き。
エルシア
ディルクの娘。主人公やラースは知らないが三歳の頃孤児としてディルクの家に拾われた。(二話の後半部分)長い銀色の髪に瞳をした小さな女の子。あまりしゃべらず何を考えているか分からないが、兄を窘める役目をする事が多い。でもどこかつまらなさそうな表情もすることも・・・?
第六話登場
ブレンダの妹
ブレンダが最後まで持つことになるナイフを渡した人。姉妹仲は一時悪かったが後に共に冒険者を始め和解。親譲りの栗色の瞳に髪をしている。
第七話登場
フリッツ
大家族の父親。ディルクと同じく農民であり貧乏である。同じく酒好きである。
ルーカス
フリッツの息子の内の一人でありフェリクスと同い年。金と茶色の間ぐらいの髪色で少しくせ毛気味。コミュニケーションは少し苦手で星とかの学術的な物に興味がある内向的な子。
第十話登場
舞台 エースイの街
要塞都市の面が強く異民族との戦争の際に前線として機能していた。第八話で出たレーベックの街とは川での水運を主に交易をしている。陸路ではあまり交易が盛んではないため道中のエルム村には商人は寄り付かない。元々ブレンダが拠点にしていた街でもある。
第二章
この時点で主人公たちは八歳
舞台
山脈一部の内部にある人工的な地中の空間。基本掘られた採掘抗の様に支柱で支えているだけで、人が生活するにはあまり向いてないが、盗賊含め主人公たちはここで生活。主人公の居住空間は高い天井が吹き抜けの円形の空間を中心として、そこから直接は三部屋の入り口がありそのうちの一つの部屋である。
他の部屋は何本か通路に続いている先にあり、後に登場するライサは別部屋で一人の空間を貰っている。
前章でも出ていた盗賊組の紹介
ロルフ
赤い髪をした粗暴な男。比較的小柄だが戦闘力は高く、子供のくせに煽ってきた主人公に対して執着をする面もある。
ブラッツ
高身長のノッポといった感じの男。細目の金髪という胡散臭い男でいつもそれっぽい服を着て裏方側の仕事を主にしている。イリーナとは昔馴染みで、あまり主人子達を良くは思っていない。
イリーナ
青髪のポニーテールでそれなりに身長が高い女性。基本雑であまり細かい事を考えないタイプではあるが、子守をさせられている時は本人的にはある程度気を使っているつもり。夏でも冬でも軽装であり主装備はナイフである。正直しばらくは主人公の事を気味の悪いガキだと思っていたが、段々とその見方も変わっていった。素はもっと子供っぽくて自由人だが、登場時点では大人であろうと頑張っている。
第十九話登場
ライサ
身長は高く無く茶髪の癖ッ毛の女の子。主人公たちより三歳年上であり心が読める事からトラウマを持っている。そのせいか他人とのコミュニケーション方法が歪で、当話段階ではイリーナに依存をしている。
第二十六話登場
カーラ
家族が主人公に殺され一人生き残った小さな女の子。当話時点で五歳。本来オドオドした性格だが、境遇から荒んで行ってしまう。綺麗で長いブロンド髪だったがすぐに短く切り落としてしまう。
この子に関してはかなり後の方の話で詳しく描写してます。
第三十一話
盗賊の頭
初老の男であり白髪と髭がある。常に薄気味悪く笑っており誰も素性を知らない。名前は誰も知らずそれぞれ呼び方が異なる。基本当人も他人に興味を示さないが、主人公に対しては強い執着を見せている。色々計画を企むのは好きだが興味を優先して場当たり的に動く事も多い。昔の職業から人脈も広く各地から色々な物資情報を集めている。
第三章
経歴
主人公は十二、三の頃に外へ出て冒険者業を十五歳程までイリーナと共に活動。
場所や依頼
拠点とした街はレーゲンス帝国と南の国の間に位置する小国の首都であり、中間の貿易地として栄えていた。だが大帝国の崩壊により徐々に廃れ治安も悪化気味。主人公たちは基本この街内で活動しているが、しばらくするとレーゲンス帝国とリュテス国の戦争でそれ関係の仕事をしに街外へと出る事もしばしば。
第四十一話登場
アルマ
主人公達の活動する街の冒険者ギルド受付嬢。茶色の長い髪にメガネを掛けていて雰囲気はほんわかとした人。イリーナとはよく言い争いをしているがなんだかんだで仲が良いかも?
第四十四話登場
ヘレナ・フェレンツ
第三十話で登場した衛兵の女性と同一人物。黒髪が肩までかかっており、いつも不眠気味な人。主人公達の事を三十話での戦闘から敵視しているが、初対面時は主人公達に気付いていない。
家庭環境は父に母に兄が二人妹が一人であるが、あまり家族仲は良くなく嫌っている。だが家に仕送りをし、部下の遺族年金を一部負担しているためいつも金が足りていない。登場時は大尉である。
このヘレナと主人公が二度目の邂逅を果たした街はレーゲンス帝国との国境の国で、南の国とレーゲンス帝国の戦火に巻き込まれている。
ラウラ
親を亡くし死にかけていたため治癒をしたので、主人公に懐いている女の子。この時点では四歳であり、名前は当話で記載は無いが後に分かる。灰色に近い髪色で年相応に奔放。
第四章
舞台
内陸のラインフルトという街でレーゲンス帝国の首都である。かなりの規模を誇り大体買いたい物は揃ってしまう。そして王城は流れる大河の上に立っておりそこに行くには一本の橋か、専用の地下通路を通るしかない。
そして主人公の行く士官学校の内部は宿舎内の一階以外は学生の居住区となっている。一階部分に図書館食堂大浴場などが揃っており、二階部分には自炊用の調理場もある。外には複数の訓練用のグラウンドや屋内訓練場、事務局、講義棟などがある。この時点では士官不足からかなり圧縮され短期教育課程で二年で卒業となっている。
ちなみに士官=魔導士ぐらいの認識で大丈夫です。
第五十八話登場
カール
薬草屋の店主で若いながら一人で切り盛りしている。だが客足は少なくちょっとの常連で生計を保っている?気の良い奴で主人公とも偶に食事を行くぐらいには仲は良い。
第六十話登場
アイリス・フェレンツ
第五十八話に登場した迷惑な客の女の子である。黒髪のボブカットに近い長さの女の子で三白眼、ヘレナの妹である。産まれの境遇からかなり周りに強く当たり敵を作りやすい性格である。だから他人を信用する事も信用される事にも慣れていない。だから薬屋で少し優しくしてくれた主人公に期待したが、結局かと失望し嫌っている。
コンラート・アーベル
長身のスタイルの良い男で長いブロンド髪を後ろで結んでいる。主人公の後ろの席。交友関係が広く主人公に対しても気さくに話しかけてくれる人。かなり偉い貴族の出で親が国の要職に就いている。
教官
スキンヘッドの四十代後半の元軍人。基本厳しく融通は利かないが、黒板に書く文字は綺麗で読みやすい。
第六十一話登場
オットー
こちらも貴族の家の出だからそれなりに良い生活を送ってるはずだが、食に関してこだわりがあり少し幼い行動も多い。
ハインリヒ
銀色の髪に眼鏡を掛けた男でこちらも貴族の家の出である。頭脳派なタイプではあるが特段運動を苦とはしていない。だが治癒魔法についてはかなり苦手で苦戦をしている。主人公とは一見普通に話しているが思う所はあるらしい?年の離れた兄を尊敬しておりよく文通をしている。
ルードヴィヒ
こちらも貴族の家の出だが、普段補修でいなかったりしていて、主人公が会っても眠そうにしているからあまり話した事のない人物。主人公からして印象が薄く友達を言えるかも微妙である。
第六十九話登場
ルイス
国の要職の長男でありかなり増長した人物である。アイリスに痛い目を見ており復讐心から嫌がらせをしているが、いつも無視をされ更に執着している。かなり幼稚だが立場が立場なので学校側も特にそれを諫める素振りは無い。
第五章
第八十三話登場
女王ディアナ
ブロンド髪の女性で見た目は普段から冷静である様努めている。
レーゲンス帝国の現女王であり立場上はこの国の統治者である。だが実権は宰相などの担ぎ上げた現地貴族の物である。内乱の際妹のエルシアとは立場上は対立したが、個人的な思い入れと幼児だったこともあってか逃がしてあげていた。だがそのせいか、異常にエルシアに対しては執着を見せていて、その時だけ無理やり権力を振るう事を厭わない。それらが重なり宰相とは険悪になりつつある。
宰相
レーゲンス帝国が大帝国の一属州だった頃からの権力者で、かなり顔も広く独立の立役者。だがその裏では何かやっているのか、怪しい噂は絶えない。
第九十話登場
ロタール卿
少し前にも登場したがこの話で名前が出たのでここで紹介。
ガタイが良く威厳のある見た目をしているが、実は盗賊の頭に対してコンプレックスを抱いている。それに加え大帝国派閥であるためディアナとは対立関係にある。実際頭は切れるし要領も良いが凡人の域を出ない程度の能力である(盗賊の頭評)レーゲンス帝国の南方を抑えており、南の国との戦線を担っている。
第九十五話登場
ギュンター・アーレンス
階級は少佐。数十年前から軍人として勤めているが周りとの軋轢などもあり昇進は止まっている。一時期は教鞭を取っていたことも。酒好きだが堅物で基本感情を外に出す事はあまり無く礼儀にうるさい。ブレンダさんとは文通をしていた時期もある。
第百一話登場
ブランシュ・ブリューゲル 本編内で苗字を記載する機会が無かったのでここで書きます。
外見はブロンド髪にベージュの瞳。四十台に入っているがかなり見た目は若々しく戦線で直接指揮を執る事も。階級は当話時点で大佐で後に少将へと昇進。大きな野望を抱いているがまだ今は対外的な戦争を抑えようと、各地で奮闘している。レーゲンス帝国の統治体制にかなりの不満を抱いている。家族はあまり好きじゃないが、弟であるハインリヒの事は良く思っている。
第百十一話登場
アウグスト
南の国の実質的な支配者。
三十代前半とかなり若いが戦歴をかなり積んでいて、実力派であり武闘派でもある。思想自体もかなり強固で偏った物を持っており、それが統治する南の国にも影響を及ぼしている。だが結局は目立ちたい歴史に名を残したい、そう言った感情が強いタイプ。産まれが良く無くそこにコンプレックスを抱いているからかも?
第百十四話登場
エトヴィン
レーゲンス帝国(当時は大帝国の属州地域)の元軍人→貴族。エルシアとディアナの継承権争いの際エルシア側に付き中央から追い出される。その際リュテス国側に離反。後にリュテス国内で婚姻政策で権力基盤を築く。既に家督は継承済みで今は隠居しているが権力は以前保持しており、国内政治に影響を及ぼす。
六月二十九日 アルマの紹介を追加
七月二日 エトヴィンの紹介を追加 リュテス国の説明追加