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私は強くてニューゲーム~レア素材を求めて仲間たちと最強錬金旅はじめます~  作者: 橘可憐
1章 プリンセス・ロザリアンロード

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ユーリ達とのSランクダンジョン攻略は毎日コツコツとだった。


ロザリアンヌとキラルとレヴィアスの3人がサクサク進む中、精一杯頑張って付いて来ていますと言った感じで分割されたダンジョン攻略を続けていた。


ユーリのその日の予定で1日中だったり午後からだったりしたが、着実に階層は進んでいた。

ダンジョンが分割管理されるとこれ程攻略が楽で簡単になるのかと、今まで苦労してSランクダンジョンを攻略していた時を思い返し驚いていた。


遅くとも冬季休暇中にはダンジョンを踏破できそうな予定が立ち、ロザリアンヌの気持ちはとても楽になって行った。


そしてロザリアンヌは例のごとく階層ボスの部屋の隠し宝箱を見つけてはお宝をいただいていた。

ダンジョンが分割される前には見つけられなかった隠し部屋も、ボス部屋が独立した事で簡単に見つけられる様になった。


今までアンナと一緒だったから見つからなかったのか、それとも何かのシステムの都合なのかは分からないが、Sランクダンジョンにも隠し宝箱がある事をロザリアンヌは喜んだ。

その中身はスキルが多く、魔力量UP・魔法威力倍増・魔力回復量UP・魔力循環速度倍増・身体能力強化等今まで装飾品の付与効果だったものと被っている感じだった。


しかし50階層のボス部屋で見つけたのは何とびっくり≪限界突破≫だった。


何が限界突破するのかと鑑定すると、なんとびっくりレベルが限界突破するそうだ。

ロザリアンヌはこれ以上まだステータスを上げられるのかという嬉しい気持ちと、強すぎる力は恐怖を与えると言う警戒心の狭間で複雑な心境だった。


それにSランクダンジョンの最深部90階層に到達するまでに、他にどんなスキルを手に入れられるのかを考えると何やら恐ろしくもあった。

それでも、宝箱を開けないという選択肢はロザリアンヌにはまったく無かった。


きっと何かの意志が宝箱の中身をロザリアンヌに与えているのだろうと思い込もうとしていた。

そう思う事で、他の誰かの為に用意された物だったのかもという考えを打ち消していた。

そしていずれはこの力を使って、ロザリアンヌにも何か為せることがあるだろうと考えていた。



そんな時アンナが襲われたとソフィアから聞かされた。

ダンジョンに入っていたので情報を聞くのが遅くなってしまったが、慌ててアンナの所へ駆けつけた。


アンナは店に居る時に襲撃されたらしく甘ロリ防具は身に着けていなかったが、腕輪にブローチ等の装飾品を着けていたので何事も無く撃退できたらしい。


「私が追い払ったの」


ウィルが自慢気にしていたので一安心だったが、店に襲撃があった事で驚いたお母さんがまた具合を悪くした様だった。


「たいしたことは無いのよ。ロザリーに貰ったポーションのお陰で体調は何とも無いのだけど、ショックが大きかったみたいで」


「やっぱり私のせいかな?」


ロザリアンヌはアンナが襲われた原因は自分にあるのじゃないかと感じていた。

それ以外にアンナが襲われる理由が無いと思う。

収納ボックスの件や光の精霊の事での騒ぎがまた再燃したとしか考えられなかった。


「分からないわ。でも警備隊も動いてくれるみたいだし、マークスも調べてくれるって言ってたから大丈夫よ。それに私がこうして何事も無かったのはロザリーのお陰よ」


アンナはロザリアンヌが渡した装飾品に手をやり、ロザリアンヌを笑顔で安心させようとしていた。


「そう言って貰えると嬉しいです」


「それよりロザリーも気を付けて。相手はかなり乱暴な人達だったわ。マークスはもしかしたらこの国の人じゃないかも知れないと言っていたし心配だわ」


ロザリアンヌはそれを聞いて不思議に思った。

他国の人に襲われる理由がまったく思いつかなかった。

ロザリアンヌの知らない所でいったい何が起こっているのか不安を感じ始めていた。


キラルが擬人化してから情報集めは殆どしなくなっていた。

それに殆どダンジョン攻略に忙しくしていてそれ以外に考えが及ぶ事が無かった。

これはまたどうにかして情報を集めないといけないかと思っているとレヴィアスが口を開いた。


「愚かな商人が他国に収納ボックスの情報を売ったのだ。新たに交易を始めた大陸は文化レベルが低く未開の地も多いという話だ、その地での地位と権力を欲したのだろう」


「いつの間にそんな情報を・・・」


「知識と情報こそが武器になる世界だ当然だろう」


ロザリアンヌは今になって初めてレヴィアスが夜中に密かに出かけていた理由を知った。

もしかしたら学校で認識阻害を使い動いているのもその一環なのかも知れないと思った。

そうしてみるとレヴィアスは剣も魔法も扱えただ強いだけじゃなく、諜報能力もかなりのものなのだと改めて感心していた。


「もしかして本当に寝て無いって事は無いよね?」


「精霊に必要なのは魔力だ、おまえから質の良い魔力を補充させて貰っている。故に睡眠も食事も必要ない」


「折角人間の姿になっているんだから、人間として生活しようよ」


きっぱりと言い切るレヴィアスに、ロザリアンヌは説得にもならない言葉を掛けていた。

しかしレヴィアスの言う通り情報は欲しいと考え、ロザリアンヌは諦めた様な溜息を吐く。


「情報収集ありがとう、助かったわ。でも絶対に無理はしないでよね」


ロザリアンヌは情報を提供して貰いながらお礼を言うのを忘れていた事に気付いた。


「当然だ、私を誰だと思っている」


平然とした態度のレヴィアスにロザリアンヌは何も言えなかった。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 愚かな商人て…いや、利幅の大きな情報があるならそりゃ売るでしょ。日本みたいに島国+周辺の海流が複雑+造船技術が低いなんて三重苦でもない限り、前近代の人々はあまり国境なんて気にせず活動し…
[良い点] 始まる前から勝っている情報戦 [気になる点] 平和ボケ大丈夫? [一言] バレる前に身を隠そう!
[一言] > 強すぎる力は恐怖を与える もう遅すぎるんだよなぁ その段階は数年前に通過しているんじゃね
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