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私は強くてニューゲーム~レア素材を求めて仲間たちと最強錬金旅はじめます~  作者: 橘可憐
1章 プリンセス・ロザリアンロード

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騎士学校との共同実習は何度か学校の実習場で学んだ後、ダンジョンに入る事になった。

彼女達はダンジョン攻略を授業内で結構進めていた様で、すぐにFランクダンジョンに入る事ができた。

ロザリアンヌとしては今更薬草ダンジョンで連携の練習とか言われても困るので、その辺は有り難かった。


しかしレベルが離れ過ぎているのは事実なので、ロザリアンヌは回復魔法と結界魔法が使える事を言い訳にして、後衛でひたすら結界と回復に徹し攻撃にはあまり参加しなかった。

本音を言うなら、魔法攻撃で手加減ができないロザリアンヌは、オーバーキルの戦闘を見せつける事になりそうなので遠慮した感じだ。



「こんな事をしている時間が勿体ないんだけど」


認識阻害で姿を消しているキラルが小声でロザリアンヌに話しかけてくる。


「仕方ないでしょう授業なのよ。コレをしないとキラルと学校に行けなくなるわよ」


「分かったよ、ホントつまんないなぁ」


(やめてよ、私もそう思ってるんだから)


ロザリアンヌは口には出さず、みんなに付き合って歩いた。


彼女達は実際にFランクダンジョンの魔物を相手に一撃で倒す実力は無く、剣士2人が相手をする魔物に魔法は放てず、連携というよりいかにして倒すかといった雰囲気の戦闘内容だった。


もっともロザリアンヌもあまり連携を意識した事が無いので口に出してどうこう言える立場でもなく、ひたすらみんなの邪魔にならない様に大人しく付き合っていた。



「ダンジョン攻略はどの辺まで進んだ?」


ユーリの執務机に資料を置くと、書類に目をやったままのユーリに突然聞かれ、ロザリアンヌは戸惑いながらも正直に答える。


「Fランクダンジョンの3層です」


「まだそんなものか」


少し驚いた様子で聞き返すユーリにロザリアンヌは眉をひそめた。


ユーリはもしかしてロザリアンヌに積極的に戦闘に参加させ、彼女達をもっと先のダンジョンまで進めさせる気だったのかと。

それって所謂パワーレベリングってやつをやらせる気だったのかと考えていた。


「どこまで進んでいると思ったんですか?」


「おまえは高難易度ダンジョンを攻略中なのだろう?情報は入っている。卒業までにSランクダンジョンを踏破して欲しい」


ユーリの本気か冗談か分からない言い分に半ば呆れたロザリアンヌはそのまま「無理に決まってるじゃないですか」と答えた。


「無理なら午後の実習は毎日ダンジョンに通っても良いし、夏季休暇を利用しても良いぞ」


ユーリが本気で言っているのだと悟ったロザリアンヌは、キラルの為とはいえ安易に条件を受け入れた自分を呪った。


「夏季休暇は私にも予定があるので絶対に無理です」


もう既にウィルと約束をし、アンナにも予定を申し入れてあるのに今さら撤回もできない。

それに闇の精霊に会う為にもここは譲れないときっぱりと答えた。


するとユーリは大袈裟な溜息を吐き、手に持っていた万年筆を置くとロザリアンヌに向き直った。


「これから他の国との交易が盛んになる、そうなると我が国としては騎士の実力も見直さねばならない。それに錬金術にはかなりの魔力を必要とするのが分かった以上魔術師の実力も伸ばさなくてはならない。それにはダンジョン攻略が手っ取り早いとおまえが実証しているだろう。その上300年以上も踏破されていないダンジョンを学生が踏破したとなれば、他の学生達の士気も上がり世間一般の考えも変わると思うのだがおまえはどう思う?」


どう思うと聞かれてもロザリアンヌには答えようが無かった。


ダンジョン攻略をあまり推奨していない今の風習を変える手段としては手っ取り早い方法だとは思う。

けれどそれをロザリアンヌに押し付けられても困るというのが正直なところだ。

それをそのまま正直に言ってしまえば、キラルの登校を取り消されるのかと思うと返事はできなかった。


返事をしないロザリアンヌに、ユーリは手法を変えて来た。


「協力して貰うにはどうしたら良い?」


ユーリとしてはどうしても今のパーティーでSランクダンジョンを踏破させたいらしい。

ロザリアンヌは仕方なく条件を出す。


「私は自分の時間を無駄にしたくないです。彼女達が高難易度ダンジョンに挑める様になったら協力を考えても良いです」


キラルやアンナとは闇の精霊に会うのを目的としているので、Sランクダンジョンの踏破に関しては二番手になろうが三番手になろうがそこは問題無いとロザリアンヌは考えた。


しかしレベル差が開き過ぎている彼女達と一緒に攻略するのは、安全面を考えても大分時間が掛かると思われる。

ロザリアンヌにはそこに時間を割くなら他にやりたい事が山ほどあった。

それに第一ロザリアンヌがしなければならない事じゃ無い。


「どうしても無理だというのか」


「私はあのパーティーに固執していませんよ」


「だからこうして協力してくれと頼んでいるんだ」


けして頼んでいる様には思えないユーリの態度に腹が立ってきたロザリアンヌは「夏季休暇は絶対に無理ですから」そう言うとユーリを無視して退出した。



ユーリがロザリアンヌをあてにしてSランクダンジョン踏破の夢を見るのも仕方の無い事だった。


「こんなものを見せられては俺も考え方は変わると言うものだ」


そこにはロザリアンヌが新学年になって測定したステータスが記録された用紙が置かれていた。


名 前   ロザリアンヌ

ジョブ   錬金術師

レベル   99

体 力   120

魔 力   150

知 性   135

感 性   110

魅 力   95

スキル   鑑定 調合 付与 錬成 創造 複製

      気配探知 認識阻害 遠目 浮遊 瞬間移動 耐性無効貫通

魔 法   時空魔法 回復魔法 光魔法 火魔法 風魔法 土魔法 水魔法

称 号   スライムスレイヤー



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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公の言うてる事ブレすぎてしんどいなw ダンジョンに集中したいのかしたくないのか分からんし利用されたくないとか言うなら今までの流れなんなんや…ってなってしまう 利用されに行ってるとしか思え…
[一言] 今後は仲良くしていこうとか今しかない時間を大切にしてゆっくり人生を楽しもうとか言ってたのに結局全く歩み寄る気がないのは草
[一言] ふと思ったけど、レベルが上がる原理もよくわからないけど、レベルが99でカンストするってのも意味不明な現象だなw
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