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私は強くてニューゲーム~レア素材を求めて仲間たちと最強錬金旅はじめます~  作者: 橘可憐
1章 プリンセス・ロザリアンロード

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誤字報告本当にありがとうございます。


やはりキラルはだいぶ無理をしているのか、ダンジョン攻略以外の時間の殆どをロザリアンヌの体内で休む様になっていた。


なので魔法学校が休みの日は一日をダンジョン攻略に費やすのではなく、錬金術をしたり店番をしながらのんびりする事にした。

今までロザリアンヌは店番などした事は無かったが、ソフィアは一つ一つ丁寧に教えてくれた。


店が混むのは探検者達が行動を始める朝やダンジョンでお金を得た後となる夕方なので、昼間は比較的のんびりとした時間が流れた。

その間に店の掃除や商品の補充をするのだが、この時間が考え事をするのには最適だったりする。


新しい商品の開発に関するインスピレーションが湧いたり、商品の改善案が浮かんだり、自分の人生や行動を振り返り見詰め直したりと心にゆとりができる様で、今のロザリアンヌには本当に丁度いい時間だった。


Bランクダンジョンの攻略を始めてみたが、さすがに高難易度ダンジョンと言われるだけあって、攻略には思いの外時間が掛かっていた。

もっとも今までが順調過ぎただけなのだが、何故かキラルが焦っている様でロザリアンヌは心配だった。


ただ単に闇の精霊の気配を感じるだけでは無い様で、そんなにキラルを焦らせる何かがあるのだろうか?


いったい何を確かめたいのか?


湧き上がる疑問を無理にキラルにぶつける事はせずに、ロザリアンヌは知りたい欲求と急く気持ちを敢えて抑えていた。



Bランクダンジョンは攻略者が少ないためにソロで入ってもダンジョン内が広く、その上魔物も強く狂暴になっているのでちょっとした油断が命取りになりかねない。


キラルと一緒になって焦っていたら、どんな隙を生むか分からないのでロザリアンヌは慎重を心がけた。


しかしそう悪い事ばかりでもなく、一回に攻略するフロアが広くなったお陰で並ぶ必要も何度も入る必要も無いのは有り難かった。


ダンジョンはその階層の利用率に合わせた基本の広さが設定されていて、一度に入る人数に合わせて攻略範囲の広さが決まる。


そしてだいたい階層の75%以上を攻略したとみなされないと次の階層に進めないので、ソロで攻略をするロザリアンヌが先に進むにはパーティーで入る人達に比べ回数をこなさなくてはならない難点があった。


しかしこのBランクダンジョンは攻略者が少ない事もあり、良いのか悪いのか階層によってはロザリアンヌ一人で独占状態の時もあって、攻略回数だけを見たら何度も入らなくても良くなり予定を立てるのも楽だった。


それにEランクダンジョンでスキル遠目を手に入れ、Dランクダンジョンで浮遊を手に入れ、Cランクダンジョンで瞬間移動を手に入れていたロザリアンヌは、空中を飛び回るキラルに置いて行かれる事も無く攻略出来ていた。


浮遊と言ってもただ身体を少し浮かすだけなので、空中を自由自在に飛び回る事はできなかったが、足場の悪い所の移動やドロップ品の回収にはとても助かった。


同じく瞬間移動も遠くまで移動できるものではなかったが、10mの範囲内で任意の場所に移動できたので、魔物の隙を突いて一瞬で距離を縮め攻撃したり逆に回避に使ったりとなかなか便利だった。


何よりもキラルに置いて行かれそうになった時に追いつく手段として使えるのがとても便利だった。


ダンジョンで手に入れたスキルのどれもこれもが、主人公に優位にダンジョン攻略をさせるための物だと物語っていた。


もっともそのどれもこれもを主人公ではないロザリアンヌがいただいてしまっているので、最高難易度のSランクダンジョンの踏破にはできるだけ尽力しようと考えてはいた。


そうしてBランクダンジョンの攻略を終わらせる前に年末年始1か月間の冬季休暇を迎える時期が近付いて来た。


このペースでは飛び級で本科に上がる春までに闇の精霊に会うのは無理そうで、急いでいる様子のキラルには本当に申し訳なかった。


「アンナに手伝って貰えないか声を掛けてみようかな」


ロザリアンヌはけして気弱になった訳ではなく、精霊に関する話なので普通にアンナにも話してみようと考えたのだ。


自分の都合だけを押し付ける様で気が引けたが、こんな事を相談できるのはアンナしかいなかった。


「そうね、ウィルに手伝って貰えるなら私も心強いかも」


キラルも賛成してくれたので、ロザリアンヌはアンナに相談する為に出かけた。



「もっと早くに言ってくれれば良かったのに、学校が大変なんだと思っていたわ」


アンナは意外にあっさりとまたパーティーを組んでくれる事になった。


「アンナも忙しいかと思って・・・」


言い訳がましい事を言ってはみたが、考えてみたら闇の精霊の話が出た時点でアンナに相談すれば良かったとロザリアンヌは反省していた。


「ロザリーの為なら何でもするわよ、私の無理も聞いてくれたでしょう。それにあれから私もまた少し強くなったのよ」


アンナもロザリアンヌとパーティー解除後もソロで攻略したり、時にはマークスと一緒に攻略したりとダンジョン攻略自体は続けていた様でレベルもかなり上がっていた。


マークスとはかなり良い感じの関係を築けている様で、ロザリアンヌは内心ホッとしていた。


「私もかなり攻撃魔法を使える様になったのよ」


ウィルも攻略に参加してくれるみたいなので、これで攻略も捗りそうだとロザリアンヌは少しだけ肩の荷が下りた気分だった。



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