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私は強くてニューゲーム~レア素材を求めて仲間たちと最強錬金旅はじめます~  作者: 橘可憐
1章 プリンセス・ロザリアンロード

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アンナとパーティーを解消してソロでダンジョン攻略を再開してから、ロザリアンヌは概ね順調に進んでいた。


Gランクダンジョン全部の階層攻略を終わらせ、階層ボス部屋の隠し宝箱から重要な物として毒耐性ペンダント・麻痺耐性ペンダント・睡眠耐性ペンダントを手に入れ、貴重なものとして気配探知スキルも手に入れていた。


他にも今の所宝箱でしか手に入らないMP回復ポーションや石化解除キュアポーションなども手に入れていて、今後のダンジョン攻略に必要な物なのだと予測させていた。


もっともロザリアンヌはCランクダンジョンまではゲーム内で何度も攻略しているので、傾向も対策もバッチリできているので今の所何の問題も無いと思われる。


Hランクダンジョンは5階層Gランクダンジョンは7階層とランクが上がるほどに階層も増えて行くので、ここからますます気が抜けなくなって行くが、今のロザリアンヌは攻略が進むほどに楽しみでしかなかった。


そして今日はGランクダンジョンのダンジョンボスの周回を予定していて、明日からはFランクダンジョンへ挑み始める予定だった。


「おや、ロザリー、おまえもうダンジョンボスに挑むのか?」


マジックポーチを作ったのがロザリアンヌだと知っている探検者達も、気安く声を掛けてくれる様になっていた。


「夏季休暇中になるべく攻略を進めておきたいの」


「おう、頑張れよ」


ロザリアンヌがまだ15歳になっていない事を疑問に思う探検者はもう既に居なかった。

ついこの間まではお使い偉いねと温かい目で見てくれてた探検者達も、ダンジョンボスがワイルドブラックボアだと知っていても、心配するより応援してくれる声の方が多かった。


「ありがとう」


ロザリアンヌも一人前の探検者として認められたようで、嬉しくもあり気分も良かった。


階層ボスやダンジョンボスの部屋はさすがに前に入った探検者が終わるまで入る事ができず、ここはそれなりに人気があるのでロザリアンヌは当然待たされる事になったが、周りの探検者がみんな温かい人達ばかりなのであまり気にもならず待つ事ができた。


そしていよいよロザリアンヌの順番になり、魔晶石に探検者カードを翳し中へと入る。


ここのワイルドブラックボアは象の様に大きかった。

まだ身体の小さなロザリアンヌは初めて現実でその大きさを目にすると、結構な迫力に気持ちが圧し潰されそうになった。


ゲーム内ではイラストだけだったので、あまりそんな事を感じた事も無かったが、実際に現実として立ち向かうと流石のロザリアンヌも恐ろしさに足が震え、お気に入りのピコピコハンマーを使う前にシャイニングレインを発動させていた。


シャイニングレインはシャイニングスピアの上位魔法で、最近覚えた攻撃魔法の中では絶大な攻撃力を誇っていた。


そしてワイルドボアは攻撃態勢に入る前にロザリアンヌに呆気なく倒され、光の粒へと姿を変えていた。

完全な不意打ちのオーバーキルだったけれど、お陰でロザリアンヌも心に余裕ができた様だった。


そしてピコピコハンマーでの攻撃でも大丈夫だと言う自信を付ける為にも、ここのボス部屋を周回する決意を新にした。



「やっぱりレアドロップは無理だったか」


ロザリアンヌは少しだけ肩を落とした。


ここのワイルドブラックボアのレアドロップは、幸運値UPと言うはっきりとした数値として目に見えないステータスを上昇させてくれるらしい飴玉の様な物だった。


正直誰もその効果を証明できずにいるので売値もたいした事は無いのだが、ロザリアンヌは目に見えないからこそ信じている所があり、ダンジョンボスのレアドロップなのだから絶対だと言う根拠からも信じていた。


そしてできるなら複数個食べて、なるべく幸運値を上げておきたいと思っていた。


その後隠し部屋の宝箱からドロップ率UPが付与されたアンクレットを手に入れボス部屋から出ると、またまたダンジョンボス部屋攻略待ちの列へと並んだ。


「ロザリー、随分早かったじゃないか。怖くて泣いて出てくるかと思っていたぞ」


「ああ、一応女の子だからな。腰抜かして倒れてるんじゃないかと心配してたぞ」


「助けに入ろうかと気を揉んでたところだ」


冒険者達は口々に揶揄う様な口調だったが、大分心配してくれていた様だった。


「怖かったけど大丈夫でした。心配してくれてありがとう」


「大丈夫なら良いんだ」


ロザリアンヌはここの探検者達が良い人達ばかりで良かったと心から思い、温かく応援してくれる有難さを感じていた。



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[一言] 買えばええやんw
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