禁忌を受け入れよ
また遅れてしまいました、申し訳ありません。
正直に言おう、かなりきつい。とはいえ、それもそうだろう。
どっかのゲームに置いて、ショゴズはグールより優れた能力値を持つことが多い。詳しくは覚えていないが、全ての能力値がショゴズの方が高かったはずだ。
となると技術で勝つしか無い。
タイマンの場合は。
神々しい刀が私の前に君臨した。
それだけでは無い、私の周りにかの偉大なる死体安置所の神モルディギス様がいらっしゃるい。
ああ、なんという言葉で表せば良いのだろう。
いや、かの存在を言葉などというもので表す方が失礼である。
そもそも、言葉とはあるものとあるものを区別するために、矮小なる人が作ったものだ。だからこそ、かの偉大なr...
「その、少し落ち着いてくれないか。」
...っかkかかかけられた⁉︎モルディギス様の御言葉をワタシ如きが⁉︎
だめだ、落ち着かなければ。モルディギス様もそうおっしゃっている。
ああ、でも、なんと現せれば良いのだろう。この喜びを、感動を、興奮を!
「...とりあえず、麗華に戻ってくれないか、その、正直言ってめんどくさいからさ。」
「戻ったわよ。」
「早っ!」
「追加で言うと、全く同じのは戻ら無いから。」
「...え?いや、ただ少し静かにして欲しかっただけだけど。」
そんなこと言われても、ワタシは目の前にいるお方の狂信者様(私が言う資格ないけど)だから、そんなこと言われれば自殺?しても不思議では無いんだよね。
「と言うわけですので、何なりと御命令を。」
「...共にそれを葬る。以上だ。」
「はい」
故に私は刀を持ち、ちょっと待って。
「これって、」
「うん?全て俺だが。と言うかお前、今起こっていること把握してるか?」
「...え。」
いや、うん。いや、マジで何これ。
なんで、私とモルディギス様意外モノクロになってるの?
なんで、鉄パイプが宙に浮いてるの?
なんで、ショゴズが動かないの?
「俺もよくわからないが、同じような状況になった奴がいる。この状態のことを共鳴現象と言い、ある程度の同一性を持つもの同士が出会うと起きる現象ではないかと言われている。そのため、他の生命体に干渉したと認識すると元に戻る。」
「効果は、認識加速による擬似的な時間停止ですか。」
「それもあるが、同化率を弄れるらしい。」
「私をあなたの一部にしてもらえませんか?」
「...精神まで同一化はしない。と言うか、元々の体のところを尊重するつもりだから、思考は前のにちかくなると思う。」
「わかったわ。」
そういえば、どうやればいいんだろう?
...ん、なるほどね。
だとすると、つながりを意識して、知識スペースを同一化して、思考の共有スペースを作って、
(霧島麗華は、モルディギスの化身だとした方がいいかな?)
(それでいいだろう。)
在り方を定める。
霧島麗華とは、モルディギスとは何たるか、強く思う。
存在が変わっていくのがわかる。
そして、私はそれを理解した。
それは、血。生命が力を持つ証。
それは、肉。生命が定型である証。
それは、脳。生命が進化する証。
それは、歪み。世界が不完全である証。
それは、信仰。世界が不可侵である証。
それは、狂気。世界が不条理である証。
抽象的で、でもそれで納得できる。いや、納得せざるを終えない領域。本来知ってはならない領域。理のベンゼン環。
文字通り、私は禁忌を冒した。だが、それを受け入れなければならない。
モルディギスの化身として。
元人間として。
実を言うと、理のベンゼン環に着いてはあえて分かりづらく表現ました。
これから先も、あえて説明を省いたり、理解しづらいところが増えていきます。全て理解しろとは言いませんし、理解させる気がない部分も幾つかあります。