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追憶の彼方

輝く記憶

作者: 日浦海里

輝く記憶

毎日一人、一ページずつ

その日にあった出来事を

順番回して綴ってく


桜の散る頃

それぞれが好きなもの、

興味のあるものを綴った


日頃の言動から

分かりやすい人もいれば

普段からは想像もつかないような

好きなものを持っている人もいた


毎日のように雨が降り続く頃

音楽の話で盛り上がった

好きな歌、

好きな言葉、

メロディー、声

合う、合わないはあったけど、

自分一人では知れない世界は

新鮮で面白かった


日差しで融けるほどに暑い頃は

教室の机をポストみたいにして

受け取れたら続きを書いて

また、机に投函して

まるで文通のようで楽しかった


通学路の街路樹が色付く頃

自分たちの未来について語り合った

目指す学校

その先の夢

期待と不安でいっぱいで

不安を期待で塗りつぶすように

お互いの夢を支え合った


冷たい風が吹き下ろすは

勉強のことでいっぱいで

ノートで話すより

顔を合わせて話してる事の方が

ずっとずっと多かった

それでも時折

もうすぐこの時間が終わるのだと

ノートに思い出と感謝を書き綴った


そして、また、

次の桜が咲いた頃

みんなとの時間に終わりを告げて

代わりに思いと記憶が残った

そんなノートが全部で五冊


私のこの手に残ったノートは

軽いはずがとても重くて

汚れたはずが輝いていて

触れた瞬間涙が溢れた


ねぇ、みんな

またいつかどこかで会えるよね

最後までお読みいただきありがとうございます


いつか、また

この時を分け合える時がくればいい

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― 新着の感想 ―
[良い点] 学生の時の想い出が、皆で書き綴ったノートを通じて、色褪せることなく今も蘇る。いいお話ですね。手書きの文字には、その時の気持ちがこもっていると思いますし、だからこそ一層想い出を呼び起こしてく…
[良い点] いいですね、青春って感じがして♡ これからの未来に対する不安と、友情が、言葉の並びから感じ取れて、とっても好きです。 素敵な詩をありがとうございますm(_ _)m
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