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「そういうわけだから今日は看病されなさい。」
そう言ってリンゴらしきものを取り出しナイフで皮を剥いていく。
母上よ、それはそれでどうなのだ。いや、むしろそれが当然なのだが王妃がわざわざ果物を食べさせてあげて良いものなのだろうか。
「そういえば俺の今後はどうなったの?」
「それに関してはサンタナ。」
「ええ、わかっているは貴方。」
母上は一旦手を止めメイドたちの方を向く。
「アナタたち彼女たちを呼んできてちょうだいね。」
「?」
一体誰のことだろうか。自分には心当たりが無かった。俺がうんうん唸っていると綺麗に整えられた髭が目に入った。
「忘れたかアレン、お前はこれから公爵になるのだぞ。」
「あ。」
やべえ完全に忘れてた。けれどこれからそれ以上の仕事は増えねえだろうとタカを括ろう。
「やっぱり忘れていたか。」
本当に任せていいものかと悩み始める国王陛下。
「陛下、私めも診断も兼ねてアーレギオン ガレリア クライスに仕えさせていただいてもよろしいでしょうか。」
あらまあ、美人なお姉さんが助けてくれるって当徳。けど医者としてかな。それだと仕事をやってもらうことができないしなあ。
「本人に聞くがいい。」
もう俺が当主ってことでいいのね。それなら
「医者として出なく秘書としてなら。」
「ではそのように。」
コイツ仕事押し付ける気満々なんだなと顔を引きつらせながらこちらを見ているアルティマさんとそれをみて笑っている象のおじさまがこちらを向いた。
「ついでに私も仕えさせてくれるかい?」
「象のおっちゃんもか、なら武官かね。」
その見た目で文官だったら詐欺である。百戦錬磨のインドラの化身のような体軀とは裏腹に端正な顔立ちと誠実さを思わせる声音は武官として大いに役に立つだろう。
「それで構わないよ。それと私の名はシェル、そう呼んでくれ。」
「わかったシェルのおっちゃん。」
シェルのおじさまはうんうんと頷き何故か俺の頭を撫で始めた。
なかなか気持ちいい。猫や犬がこうして撫でられるのが好きなのも分かる気がする。
「はいアレン、すりリンゴよ。あ〜んしてあげるから大人しく食べさせられなさい。」
王妃のその手には凶器のように思えるくらいピッカピカのスプーンが握られていた。もはや自分は洗いにされるまな板の鯉のように大人しく食べさせられるしかなかった。
「はい、あ〜ん。」
「赤子の時からそうであったがアレンをお世話したいという気持ちが強すぎるのではないか。」
「あら、そんなことないわよ。アレンはまだ6歳だし親としてもっと構いたいと思うのは当然のことでしょう。」
作者からのお願い
できればお星様を塗りつぶして




