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万葉恋歌  作者: 舞夢
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見えずとも誰恋ひざらめ

満誓沙弥(まんぜいしゃみ)の月の歌一首

見えずとも 誰恋ひざらめ 山の端に いさよふ月を (よそ)に見てしか

                           (巻3-393)

たとえ その姿が見えなくても 誰が恋しく思わないだろうか。

山の端に、ためらいがちに姿をあらわす月は、遠くからでも見たいものなのだから。


噂では聞いているけれど、姿を見ていない人に恋をしてしまった。

その姿を、たとえ遠くからでも見たいと思う。

その気持ちを、山の端に出る月を待ち続ける心に、たとえて詠んでいる。


月の出るのを待ち続ける、そういう感性は、果たして現代人にあるのだろうか。

ただ忙しい、余裕などない、自分のことで精いっぱい。

確かに、そういう時もあるかもしれない。

でも、それだけの人生など、なんと空しいものなのではないだろうか。

花鳥風月と言うけれど、それを感じ取れない、感じ取らない生活に、何の楽しみがあるのだろうか。

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