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万葉恋歌  作者: 舞夢
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山辺赤人 故藤原不比等邸にたたずむ

山部宿祢赤人の、故太政大臣藤原家の山池を詠みし歌一首

古の 古き堤は 年深み 池のなぎさに 水草生ひにけり

                  (巻3-378)


昔由緒あるこの堤は、長い年を経て、池のなぎさには、水草が生い茂ったままになってしまった。


「故太政大臣藤原家」は、藤原不比等。養老四年(720)八月没。

かの栄光を誇った大実力者の豪勢な屋敷も、主人が亡くなり、かつては考えらえなかったけれど、荒れたままになっている。

整備されていたはずの池のなぎさは、水草で茫々となっている。


場所としては、奈良市の現在法華寺や海龍王寺を含む広大な一帯。

その後四人の息子も隆盛を誇ったけれど、長屋王を冤罪で自死に追い込んだ(729)後、流行した天然痘で相次いでこの世を去った(737)。


この歌は、不比等没後、十数年後に詠んだと言われている。

確かにその時期になれば、さもありなんと思う。

「世は儚いもの」を実感させる歌である。

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