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梅の花 まづ咲く花を 手折りてば
梅の花 まづ咲く花を 手折りてば つとと名づけて 寄そへてむかも
(巻10-2326)
梅の花が咲き始めたけれど、この最初に梅の花が咲いた枝を手折ったりすると、想い人への贈り物にするのだろうかと、世間の噂になってしまうかもしれない。
ようやく咲き始めた梅の花、その初花を手折るか手折らないか、作者は世間のあらぬ噂が立つことを気にして、ためらってみせる。
しかし、こんな戯れ歌が詠めるのも、待ちに待った梅が咲いたから。
言い換えれば、戯れ歌を歌いたくなる程、うれしいのである。




