68/1385
太宰師大伴卿の、酒を誉めし歌(12)
生まるれば 遂にも死ぬるものにあれど この世なる間は 楽しくをあらな
(巻3-349)
プッと笑ってしまうような、訳など無用の歌。
それは生まれてくれば、いつかは死ぬ。
生き物というのは、それが宿命。
せめて、この世にいる時ぐらいは、楽しくしましょう。
余計な、細かなことを、ゴチャゴチャ考えて苦しまなくてもいいよ。
一度の人生、楽しく生きようよ。
まあ、酒でも飲んで、大騒ぎして楽しもうよ、なのだと思う。
時々、現代の宴会でも、聞くようなセリフである。