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太宰師大伴卿の、酒を誉めし歌(10)
世の中の 遊びの道に たのしきは 酔ひ泣きするに あるべかるらし
(巻3-347)
人の世の遊びの道で楽しいというものは、泣くほどに酔うことであるようだ。
酔い泣きと言っても、楽しい酔い泣きなのだと思う。
全てのストレスから解放された涙、和解の涙、長年の願望が実現した涙、いろいろとあるかもしれない。
怒り酒や絡み酒、単なる馬鹿笑いは論外。
酒席は、なごやかであることが、最低のルール。
それを守れない人とは、飲む気持ちになれない。