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太宰師大伴卿の、酒を誉めし歌(3)
古の 七の賢しき人たちも 欲りせしものは 酒にしあるらし
(巻3-340)
古の七賢人たちも、欲しがったものは酒であったようだ。
古代中国魏晋の竹林の七賢人は、俗世を厭い、清談や琴をつま弾き、酒を楽しんだと言われている。
自分が賢人とは言わないけれど、七賢人だって酒を欲したではないか、だから自分も酒を欲して飲み、賢人にあやかろうとでも言いたいのだろうか。
酒飲み特有の、自分勝手で楽しい理屈付けである。
ただ、理屈付けなどしなくても、そういう輩は酒を飲むだろうけれど。




