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万葉恋歌  作者: 舞夢
537/1385

大伴家持の秋の歌四首

ひさかたの 雨間も置かず 雲隠り 鳴きそ行くなる 早稲田雁がね

                         (巻8-1566)

雲隠り 鳴くなる雁の 行きて居む 秋田の穂立 繁しく思ほゆ

                         (巻8-1567)

雨隠り 心いぶせみ 出で見れば 春日の山は 色づきにけり

                         (巻8-1568)

雨はれて 清く照りたる この月夜 また更にして 雲なたなびき

                         (巻8-1569)

右の四首は天平八年丙子の秋九月に作りしものなり。


雨が降り続いているというのに、早稲田の雁は、休むこともなく鳴きながら飛び立って行く。


雲に隠れて鳴いている雁が、おそらくそのまま飛んで降り立つことになる、秋の田の稲穂が立ち並ぶ様子は、それは賑やかなことと、想像がつく。


雨降りで家にいるので気持ちが滅入って外に出てみると、春日の山はすでに色づいている。


雨が晴れて清らかに月が照り渡る夜となった。せっかくのことだから、もう雲はたなびくなどはしないで欲しい。



雁、穂立ち、紅葉、清月の順で、秋の風物を詠んだ起承転結、一連の作。

天平八年(736)なので、家持が19歳の時になる。

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