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虚視  作者: uto-pia (translated)
8/15

古びた街

もし、なんでも一つだけ願いが叶うとしたら。

悪魔の願いである。


心底うんざりしながら街を歩いた。

薄汚れたレンガの壁ばかり建つ、あまり裕福ではない街並み。

私はいつもここを歩いていた。

否、いつも歩いていなかった。

歩いたこともなかったが、私はここを歩いたことがあらねばならなかった。


子供が走ってくる。

子供に付いていき、家に入る。子供の両親と出会い、共に食事をする。

しかし今まで私は彼らに会ったことがない。

会ったことがあらねばならなかっただけだ。


一緒にサラダを食べる。

キャベツの一切れですら命の味がして、私は最後まで手掴みで頬張った。

食器は、サラダの入っている皿以外は無かった。


食べ終わると、私はその家を出ようとする。

子供が、私に聞いてきた。


なぜ正義は、いつも正義の味方をしない?


私は心底うんざりして、横に置いといたポテトを頬張った。

それと同時に世界が崩れた。

虚構を除き続ける。

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