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雨
赤い空。
黄土色の雲。
大地に降る黒色の雨。
生きとし生ける者は全て黒雨の餌食となった。
黒雨は、それほど恐ろしい物のはずだった。
だが、そんなことはどうでもいい。
私は外へ出る。
手を黒雨にかざし、そして、屋根の外へ出た。
何も感じない。
雨の感覚も無い。恐ろしいほどに何も感じない。
分からなかった。
なぜ私以外の人間はいなくなってしまったのだろう。
こんな黒雨なんかで。
屋内へ戻り、あることに気がついた。
ここには、食料が一切ない。
だがそんなことはどうでもよかった。
体が濡れていないことにも気付く。
先程までずっと黒雨に当っていたにも関わらず、全く濡れていない。
だがそんなことすらどうでもよかった。
私は疑問を持ってしまったのだ。
先程、空が赤いと思った。
雲が黄土色だと思った。
雨が黒いと思った。
何故___
あぁ、そうだ。
やっと気がついた。
私を囲む鏡で構成された檻だったのだ。
それはまるで写し鏡のよう。
さぁ、帰ろう。
私は笑って、その真実に手を触れた。
どうすれば。




