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雪解け
ハタタ山で過ごす少女と山の生き物たちの、ほのぼの日和
風が大分暖かくなり、山からは雪解け水がちょろちょろと流れ始めた。それは、そろそろ雪化粧を落とし、優しく柔和な色に衣替えする季節が訪れたことを告げていた。
山から流れてきた雪解け水はまだ冷たく、手をつけていられないほどだったが、山に住む生き物たちにとっては嬉しい春の知らせとなった。
やがて、雪解けのちょろちょろと言った小さな音は少しずつ大きくなり、やがてせせらぎへと変わった。そして、そのせせらぎを伴奏に、徐々に小鳥たちの歌声が聞こえ始める。
そうして、ハタタ山は春の賑やかさに包まれていくのであった。
こうしてまた一年が始まる。
春の活気に溢れかえる。
そんなことを思いながら、
今日もスダマは山菜を取りに山へ登る。
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