【単発】「神と死神の復讐劇。」
【この世界は理不尽だ。
齢15歳で、その現実を知った。】
この世界は人間界で言うところの天界である、
僕は天城彼方、今年で15歳だ。
そして僕には好きな女の子がいる。
その子の名前は白羽光。髪は白く頭には光輪があり、誰よりも優しく大好きな人だ。
僕はそんな彼女に告白をしようと思っている。
大好きな気持ちが抑えきれないから、
「お前よ早く告ればいいのに。」
そう言って茶化してくるこの男が
僕の父天城豪。普段は食っちゃ寝し放題、
しまいには脂肪までついてきている始末だ「はあ.....まずはその堕落生活を直してから言ってくれ。」と辛辣に返した
「ガハハ!!それは無理だな死んでも無理だ。まあ神だから死なないんだけどな!ガハハ!!」と
「はあーとりあえず来るなよ。」と念の為に父がついてこないように釘を刺しておいた。
「あいよ、分かった分かった。
今度こそ成果を持ってくるんだぞ。」
「うるせ」と照れながら返した。僕は家を出た。
彼女を探していたら、お花畑の中に彼女の姿が見えた。
「カナタ何してるの?」と彼女が聞いてきたが、
「い、いやー何もー。」言える訳がない彼女のことが好きで、探していたなんて、
「それより、相変わらず花好きだな。」
天界の花は枯れることがない。
それなのに、ヒカリは毎日花に水を与えている。
「だって地上の花さんは水を毎日もらっているのに、天界の花だけ貰えないのはとても可哀想!」
ああ。その顔。
いつも笑顔で、僕の大好きな顔。
その顔を見ているだけで、胸が温かくなる。
「そうかい。」と照れながら言った。
僕は帰り父に言った。
「時代は花だ。だから花を買いに行くぞ。」
「はあ.....また何かに影響されたな。
まずお前は両手に花を実現させてから言え。」
「うるせー!俺は父さんと違って浮気なんかしないんだよ。」
そう、父は浮気して母と離婚したらしい、それなのにこの態度、精神力は見習わないといけないかもしれないな。
「こんなところで食っちゃ寝してるんだから花の一つぐらい買ってもいいだろ。」
「はあーわかったよ、しょうがねえな。」と小さな赤い花を渡された。
「そいつをお前の将来の彼女さんに渡してやれ。」
「この花、どこから貰ったんだ?」
「ああそいつは浮気相手に渡そうとしたんだが、妻がいること言ってなくて、振られちまった時の花だ。」
.....何てものを渡してくれてんだ。
「はあ、自分で花は探すよ」
頼りにならない父を背に僕は花を探すついでに彼女のとこに行こうとした。
そして、見つけた。綺麗な白いスイートピーだ。
これを彼女に渡そう。そう思って、
彼女を探したが、どこにも居なかった。
彼女は寂しそうな顔をしてテレビに映っていた。
【次期大天使の器!】とテレビでは大々的に取り扱われていた。
大天使。神々を束ねる唯一の存在。
大天使かどうかは素質、もとい『器』で決まるそうだ。
「.....ふざけんな」
僕はテレビを睨んでいた。ヒカリは言っていた。
平凡に暮らしたい。それなのに.....
その瞬間だった。
『ドンッ!!』
玄関の扉が破られた。
「大天使様の器を口説き心を揺さぶろうとした罪で逮捕する。」
「はあふざけんなよ!どうしてこんなことになってんだ!?父さん助けてくれ!」その騒ぎが聞こえたのか、
父がやって来て神力を使った。
「俺の息子に触るんじゃねえ!!」と神力で強化された拳で殴ったが、
何故か父が吹き飛ばされていた。
「俺の神力は『カウンター』残念だったな用があるのはこいつだけだ。
お前はそこで気絶していろ。」
「ああ、あと.....」
薄れゆく視界で最後に父が、
「....は?」と言って倒れているのが見えた。
*
目が覚めたら僕は捕まっていた。
「天城彼方を堕天使として天界から永久追放する!!」
「ふざけんな俺達は何もしてない。」
「少しいいかしら」と大天使は言った。
その声に、僕は顔を見上げた。
大天使は能力を使い周りに音を聞こえなくさせた。
「これで私たちの声は聞こえないわ。」
「.....何のつもりだ。」
「あなたは何も悪いことしていないのよ。」
「じゃあなぜ!!」
「でも、毎日あの子が『助けて』だの『苦しい』など言うから。」大天使は淡々と告げる。そこには、みんなが想像する優しい大天使ではなく、悪魔に魂を売ったのかと思わせるほど邪悪な表情をしている。
「見せしめとしてあなたは堕ちるのよ地上へ」
「そうすれば、あの子もうるさくなくなるでしょう?」
「悪魔が....!」
「でも、今からあなたが地上に降りて
悪魔もとい【堕天使】になるんだけどね。」
「ああそれともう一つの目的はあなたの父とよりを戻す為なんだけどね。」
「貴方がいなくなって、傷心しているところに付け入って結婚。」
「完璧な作戦だと思わない?」
僕を嘲笑うかのようにそう告げた。
「ふざけんな!」と殴ろうとした瞬間、
足元に穴が空いた。
「なっ.....!」身体が宙に浮く。
最後に思い出したのは父とヒカリだった。
*
そうして僕は地上に降りた。
髪は黒く羽も黒くまさに堕天使。
きっと迎えに行くからヒカリ。
【堕天使になっても死神になっても君を....!】




