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いろいろ面倒なので思考停止することにした

サンドイッチを食べ終わると

姫ちゃんはそそくさと片付けをしてこちらをチラリと見て

そして

「先生!行こ?」

貴腐人の手を引き、その反対の手の先は

玲央が試合を始めようとしているテニスコートの観客席を指差す


「そ、そうね」

「ほら!早く!玲央くんの試合、始まっちゃうよ!」

姫ちゃんは無邪気に笑う


んー

可愛いけど

超複雑…


いや?

別に良いのよ…

誰を好きになるかってのは自由だし

息子はモテているって事だし?

姫ちゃんが玲央を好き=玲央と付き合うでは無いし…


次男の恋人も男のコだし…

長男も後輩の男のコに(付き合ってはいないけど)溺愛されてるし…

玲央も超仲良しの洸くんとたまに怪しい雰囲気の時もあるわけだし…


ん?


あれ?

うちの息子たち…

BがLする風味しか無い?

でも、玲央は彼女いたこともあるから…

手もにぎらないうちに別れたらしいけど

彼女との時間より洸くんと過ごす方が楽しいとか言っちゃってたし…


うんまぁ…

なんなら貴腐人わたしは腐ってるわけだから?

それも良し?


なのか?


玲央の試合を観ながら

脳内ではぐるぐると

どうしょうもないことを考えていた


「あぁ…玲央くんやっぱり…カッコいいねぇ」

「え?あぁ…うん…」


ふと見ると最前列に

熱心に試合を見ているイケメンがいる

殿崎くんだ

よく見ると何やらメモを取っているし

隣に三脚を置いて動画の撮影もしている


何してるんだろう…?

殿崎くんの方をジッと見ていると

「殿崎先輩ですか?気になります?」

「あ、うん…何してるのかなと思って」

「殿崎先輩はいつも玲央くんの試合で動画撮ってメモ取って分析みたいなのしてるんです…」


…ん?

殿崎くんが動画と分析?


あぁ…

前に天王くんが言ってた

一度も勝ったことのない相手ライバルって

玲央のことだったんだ


なるほどね…

ん?

でも

天王くんには分析結果渡してないみたいだし…


「なんで?」

「僕も、よくわかんないんです…最初は分析とかして天王先輩に渡すのかなぁって思ってたんだけど…なんか違うみたいで…」

「そう…」

「この前殿崎先輩に聞いてみたんだけど…はぐらかされちゃって結局よくわからなかったんです」

「ふぅん…」

「けど…もしかしたら…僕と同じ理由で玲央くんのこと見てるんじゃないかなって…」

「え?」


なんですと?

なななななんですと?

殿崎くんも玲央を?


「殿崎先輩が熱心に見てるのいつも玲央くんの試合だけだし…今日も様子おかしかったでしょ?」

「な、なるほど?」

「確かめてないからホントのところはわかんないけどね」

「そう…ね」

「でも…多分そうなんだと思う。僕の感なんだけど」


そう言う姫ちゃんの瞳には

いつものキラキラとした光はなく

仄暗く淀みその奥深くにギラッとした光が一瞬だけ見えたような気がした

暗闇の中からほんの少しだけ顔を出した闇姫というような趣きで

貴腐人の背の筋は寒くもないのにゾクッと………





「ただいまぁ」

夕飯の買い物をしてから家に帰ると

先に帰っていた玲央が駆け寄ってきた


「なぁ母ちゃん!今日サンドイッチくれた子!すげぇ可愛い子だったね!母ちゃんの学校あんな可愛い女の子いるんだね」

紹介して!と言わんばかりにキラキラした顔で玲央が言う


はぁ…貴腐人はため息を一つつく


「さてさて玲央くん…お忘れでは無いですかね?」

「何を?」

「この母が勤めている黒川学園は…」

「うん?」

「男子高校ですが?」

「あっ!」

「あの可愛い子は男のコです」

「………」

「じゃ…そういう事で」

貴腐人がそう言ってニコっと笑うと

「……男のコ

………でも…良いなぁ

恥ずかしそうにサンドイッチ差し出す感じとか

ファッと微笑む感じとか

顔も可愛くて…すっごい好みのタイプだったなぁ」

と玲央は惚けた顔で言ったのでした


嗚呼

コイツやっぱりチョロチョロのチョロ助だな



うん…そうだ

もうこの件は深く考えるのはやめよう

うんそれが良い


殿崎くんの謎もあるし

姫ちゃんも何だかアレだし…


めんどくさいことになりそうなので

姫ちゃんが玲央に気があることは

黙っておこうと思う貴腐人なのでした


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