プロローグ
このシリーズでは残虐表現が入る場合があります。
ご注意下さい。
「おい!あいつまた出てきてるぞ!」
1匹のゴブリンが心底嫌そうな顔をしながら1匹のゴブリンを見つめた。
もう1匹のゴブリンもクスクス笑いながら
「よくこりずにここに来るよな、ここにいさせてもらえるだけで感謝して欲しいよ、くっせー匂い撒き散らしてんだからよ!」
「..あの」
みすぼらしく痩せ細ったゴブリンが2匹のもとへ近づいて来た。
「あ?!なんだよ」
心底嫌そうな顔をしていたゴブリンが嫌な顔を隠そうともせずに聞いた。
「食料..分けてくれ...ませんか」
途切れ途切れの言葉を話しながらゴブリンはそう言った。
「誰がお前なんかに、やる食料なんて一つもありやしねーんだよ」
みすぼらしいゴブリンに向かって怒鳴りつけてきた。
「せめて...母さんのを..母さん病気..だから..
俺..助けたい!」
途切れ途切れでもゴブリンは力強く言った。
「お前らなんか、その辺の雑草で十分だ、
お前を本当は殺してやりたがったが、ここの距離でもお前の匂いはキツイんだ、母親を殺されたくなきゃさっさと帰れ」
一匹は怒鳴りながらそう言い放ち、
もう一匹はみすぼらしいゴブリンの態度が気に入らなかったのか顔を殴った。
続けて、
「お前達がいるから、俺達の集落は小さいんだ!
お前のその匂いさえなければ....
お前達さえいなければ!!」
そして、二人のゴブリンは泣きだした。
すると、ゴブリンが次々と集まって来た。
そんな様子にみすぼらしいゴブリンは
赤く膨れ上がった顔に手をおき、
泣きながら村のはずれにある家へと戻っていった....




