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二十路前手の主観綴り
二十路 前手18歳。彼の目線。
今日も朝から電車に乗っている。左手でつり革につかまり、前に背負ったリュックの上に右手兼スマホをのせて、画面に表示されるインプレッションを稼ぐために少々誇張された見出しのニュースを受動的に処理していく。目の前の座席では、OLと見られるボサボサで薄茶色のロングヘアーの女性が、こちらにつむじを向けて俯いている。逆方向に進む電車とすれ違い、相反する流れの空気の塊同士が衝突する音が聞こえるのと同時に、隣のリーマンの肩が僕の二の腕と接触する。隣の電車が抜けると、車掌が、次駅は明大前だとアナウンスした。ラッシュのピークじゃないだけまだマシだが、パーソナルスペースなんてあったもんじゃない。意味もなく辛いと思う。でも別に辛くもないとも感じる。ここにいる人それぞれにそれぞれの物語がある。様々な情念の浮かんだ無言の空間に、窓の外の流れる景色と車輪と線路の立てる音とが意味を付言している。
始めたばっかでよく分かんないけど、何か返ってきたらうれしい。でもそもそも読んでくれる人いるのかな、いや、たぶんいないな。