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不安な奴は読め。  作者: こども
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見ろよカス。

 俺を見ろ。全員。俺を見ろ。そんなくだらんもんより俺の文章読め。どうせ全部くだらないんだから俺の文章読め。おめでとう。君のエッセイは大ヒット。一生働かずに暮らせます。やったー。そうなったらなったで俺は死ぬと思う。ならなくてよかった。そんな世界は嫌だ。


 いくら借金があるのかも、あと何年生きられるのかも、いつこの苦しい時間から解放されるのかも、いつまでこんなこと続けるのかも、いつおかしくなってしまうのかも、いつ犯罪を犯してしまうのかも、何が苦しいのかも、何が悲しいのかも、どうしたいのかも、どうされたいのかも、どうすればいいのかも、何が悪いのかも、自分が悪いのかも、親が悪いのかも、何もわからない。


 大金持ちになったらきっと穏やかな暮らしを望むと思う。そんな暮らしはそもそも金なんかなくてもできる。金ってなんだ。金はいろんな問題を解決してくれる。無限に金があるなら俺なんかを育てるために作らせてしまった借金を全額返して新しい小さな家を買って親にあげる。そのあと自分用の小さい家をもう一軒買ってでっかい犬を飼う。クマみたいなでっかい犬。金はない。それが現実だ。


 愛はどうだ。たくさんの人に愛されたらそれは幸せだろうと思う。本当にそうか。興味のない人間に伝えられる好意ほど気色の悪いものはない。確かに幸せだ。だがそんなロクデモナイ奴ばかりの世界は嫌だ。


 嫌いな自分のことを好きだと言ってくれる人と話が合うはずもなく、僕の好きな人は僕なんかに見向きもしない。そもそも真っ先に思い浮かぶ本気の恋なんか、ない。


 どうせいつか「生きててよかった」って思う日が来るんだろう。何事も終われば美化される。死んだ人間の悪事は語られないように。この日々も消し去られる。気持ち悪い顔で笑える日がくる。それまで生きている。僕は自信がない。


 誰か助けてくださいと願いながらネットを漁る。


 

 


 

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