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不安な奴は読め。  作者: こども
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好きって言った。寂しかったから。

 てめえの人生が軽いわけねえだろって、人生なんてそいつの命そのものなんだから、過去が重くない人なんかいるわけねえだろって、そう信じてる。みんな誰にも言えないことの10個や20個くらいあって、それを黙って聞いてくれる誰かを求めていて、自分の真っ黒を知ってもなお一緒にいてくれる、笑ってくれる、「生きてていいんだよ」ってそう言ってくれる、そんな人にいつか出会うことを諦められた人が何人いるのだろう。運命なんてロマンチックなものじゃなくていいと思う。恋とか愛とかセックスとか嘘とか、そういうクソみたいなこと山ほどやって自分も他人も傷つけて、意味もない自己嫌悪で楽な時間を過ごして、自分の弱くて恥ずかしい部分を知った上で、気づいたらいつも隣で笑ってくれてて、昨日までは「さっさと死ね」くらいに思ってたのになんか急に抱きしめたくなって、みたいなそんなもんでいいと思う。


 みんなバカなふりして、擦り傷の痕とか長袖で隠して、死にたいなんて考えたことないような顔して、タバコも酒も憎んでるような目つきで、必死で生きてるんだって思ってる。必死で何か大切なものを信じてるって信じてる。今生きてるって偉いなあって心底思う。もうすぐ今年も終わります。

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