表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不安な奴は読め。  作者: こども
2/138

なし2

こんばんは。初めまして。これを読んでもらうのは夜が丁度いいと思います。だから敢えてこんばんはとだけ言っておく。これは私の思ったことをただ書き記したものだから、暇な人、寝れない人、夜が好きな人、死にたい人、哲学に少し疲れた人、明日駅のホームに飛び込もうか迷っている人、屋上から飛び降りようとしている人、童貞、ビッチ、犯罪者、いじめっ子、不登校の学生、など、そんな人に読んでいただきたい。そして、そろそろ皆さん、自分を責めるのはやめましょう。


 夜は好きですか。夜はいいです。静かで暗い。余計なものが見えないし聞こえない。叫び声も鳴き声もサイレンも電車の通過音も、人の眼球も汚い歩き方も太陽も全部必要ない。死にたければこうしてものが書けるし、泣きたければ叫べるし、眠れないならぼーっとできる。

 

 今、世界で何人の人が死にたいと思っているのだろう。人間とは不思議だ。お金があって、家族がいて、時には恋人がいて、趣味があって、昨日まで自分の目の前にいた人間が、ホームから飛び降りて電車に轢かれる。学校の屋上から飛び降りる。ガソリンをかぶって火をつける。自殺する理由は一つだ。現在に、未来に絶望したからだ。過程は様々で、失恋やいじめ、失敗、もしくは単に退屈だったのかもしれない。そしてそれを打ち明けるに値するほどの人間がいなかった。つまり残された僕らは人の気持ちなど到底わからぬ自己中心的な知能指数の低い人間ということになるのだが、そもそも人間とはそういうもので。


 話がずれてしまったが、私が言いたいのは、「お前ら全員バカばっかりだ」ということである。人の気持ちをわかっている気になっているバカで日本が溢れていること、大人っていうのは見た目以外は子供と一緒だということ、社会は弱者をいたぶるゴミ溜であること、優しさの9割はエゴであること、自分は平凡だと悟るのが自分の使命だと考えるのが通過儀礼のように求められること。こういったことはお前の生まれる前より遥か昔から、誰もが知っている社会の常識だ。不登校の生徒にしか不登校の気持ちは分からないように、死にたい人にしかその気持ちは分からない。お前たちの気持ち悪いエゴがどれだけ弱者を苦しめるか考えたことがあるか。お前たちが吐き出したその臭い息がどれだけ周囲の人を傷つけるか考えたことがあるか。どいつもこいつも命をナメているからそんなことができる。


 説教がしたかったわけではない。不快にさせたなら申し訳ない。ただ、お願いがある。まず皆さん、自分自身についてよく考えて欲しい。それは自分探しの旅ではなくて、自分と会話する時間をつくるということ。自分が何を大切にして何を好むのか。その結果あなたが好きなことが自己欲求を満たすための他者へのお節介だとしたらそれはもうどうしようもない。それは、生きるために動物や植物を食べることと同じだからだ。もう一つのお願いは、あまり自分を責めすぎないで欲しい。学校に行かない。仕事をサボる。赤点をとる。友達がいない。大人に反抗する。全部当たり前のことだ。ニュースやSNSが余計なことばかり声を大にして叫ぶから過敏な人が増える。弱いままでいていい。生まれつき強い人の言うことなど1ミリも耳を傾ける必要はない。時間の無駄。あなた自身をすり減らすだけだ。どうか自分を大切に。


 父親が死んでから、つい最近まで自殺という単語を聞くだけで深呼吸をして心を休憩させる必要があった。でも毎年2万人以上の人が自殺すると聞いて、なんだか自分が悲劇の主人公を気取っているみたいでバカらしくなった。同じような境遇の人は何万人といる。あなたは悩みを抱えているし、つらいことも山ほどあるだろうが、似たような、もしくは同じ境遇の人が、この小さな日本の中でさえ何万人といる。だからなんだというかもしれないが、少なくともあなたは主人公ではないし、村人Bにもなれないエキストラだろうから、生きる必要はない。同じく死ぬ必要はない。そもそも生きる必要のある人間はいないし死ぬべき人間もいない。


 こういった風に考えるようになったから、最初は自殺する人を減らしたいとか、悩みを聞いてあげたいと思う時期もあった。けれど最近はそれは不可能であって、私が命がけでやってどうにかなるなら、もうとっくに誰かがやってるだろうし、そもそもあなたは僕の助けを必要としていないし、気持ち悪いエゴを持っていたのは私の方であって、でも人間なんだから自己満足のために行動したっていいではないかと思うかもしれないが、そう開き直れるほどの度胸も図々しさも持ち合わせていなくて、こうやって安全な所から偉そうに説教している自分を見ると気が狂いそうになるし、でもそれでは皆さんに自分自身を責めすぎないようにとお願いした張本人がこれでは締まりが悪いので今日はここでおしまいにしようと思います。どれだけ続けても私はあなたを救えない。虚しいです。でも諦めてはいません。きっとまた書くのでその時はまた会いましょう。もっとも私はあなたに会う気はありません。それでは、さようなら。次に読むまでは、生きていてね。約束ではありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ