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不安な奴は読め。  作者: こども
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悪足掻き。

 大好きな恋人がいる。最初はそんなにだった。恋愛なんてそんなもんだろう。一度もむかついたことはないし喧嘩もない。体の相性もたぶん良い。できればずっと一緒にいたいとまで思う。


 趣味が違う。僕はインドア。彼女はアウトドア。好きな音楽も違う。映画を見るのが得意ではない彼女。家族仲が良い彼女。将来の目標もある程度定まっている彼女。金持ちの彼女。きっと愛されて育ってきたであろう女の子。


 コンプレックスはない。不満も一切ない。そういうどうでもいいのは散々やってきた。結婚したいとさえ思う。そんなもので良いと思う。したいならする。したくないならしない。人生の基本。それでも多分、もしかしたら、どうしようなくしょうもない理由で別れてしまうのかもしれない。どちらかの本当に些細で決定的な何かが、唐突に僕達に終わりを告げるのかもしれない。どうでもいいことがどうでもよくなくなって一緒にいられなくなるのかもしれない。どれだけ頑張っても、一生届かない距離に言ってしまうのかもしれない。偶発的に、突発的にその時は来るんだろうと思う。


 こんな思いをかき消すために「好き」って言い合うのかもしれない。


 足掻け。

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