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第一章一話「ペーパー解いてみた」
「制限時間は5分でーす、はい、それではスタート」
今日は部長が企画した「部長杯」なるものが行われる日であった
今はペーパークイズの真っ最中、30問を5分で解答する
スラスラとペンが進む者、手が止まっている者、すでに解き終わった者、自信を喪失した者、反応は様々であった
「しゅーりょー、はい回収しまーす」
皆、ペンを置いて解答用紙を提出した
「カブラー、自己採点どんくらい?」
「ん、20点くらいかな勘書きがあってりゃ22かな」
「うわ、負けた俺19」
やはり、カブラタの方が上であった
「イクルミ、お前近似値なんて書いた」
「114514」
「お前、当てる気ないやろ」
近似値とはペーパーの得点が同点だったときに使われるもので正答の数値に近い方が上位になるというものである
「だって再生数なんて知るわけないじゃん、動画見てないし」
今回の近似値の問題を要約すると某つべに投稿した動画の再生数を当てるというもの
「部長この日のためだけに投稿したのか?」
「その動画、見よーぜ」
イクルミとカブラタはその動画を見ることにした。
「うん、つまんない」
二人の感想は同じものであった