15.番外編01-01
敵は後3人、味方はおれだけ。
後38秒以内に爆弾を解除しないと、甚大な被害。
ここから爆弾設置場所まではどんなに急いでも15秒。ただし、走れば足音でバレる。ゆっくり行くしかない。
その道中敵の隠れてそうなポイントが5箇所。
クソッ!最悪おれが死ぬしか……、いや!弱気になるな…
この先に1箇所目…今使っているアサルトライフル《AN-94》を構え慎重に、敵がいてもすぐ様発砲できるようにトリガーにかかっている指に、敵がいてもすぐ様発見できるように視界を広くし、身体を出す…、1箇所目にはいなかった、しかしその奥に、予期せぬ場所に敵は地面と同化するように伏せていた。幸い敵は間抜けなのか、地面の色は黒のコンクリートに対し、服の色は濃い緑色なのですぐに気づき、銃口を敵に向け発砲する。もちろん敵も気づきこちらに発砲する。
「クソッ!」
初弾が当たるのは敵の方が早い、おれの《AN-94》は撃ち始めの2発は弾速が速いのだが、慌てて撃ったので外してしまった。だが、相手が伏せているのを逆手に取る!
そう思いおれは足に力を入れ、空を飛ぶ。飛ぶと言っても、ただジャンプをする。これで相手のエイムを外し、おれの弾を落ち着いて当てる。
「危ねぇー、なんとか勝てた。後1発当たれば死んでたな。」
リロードをしようとすると、正面に銃声を聞きつけた敵がいた。
《AN-94》にもう弾はない。リロードしている時間をない。
すぐ様ハンドガンの《Tac-45》を取り出し腰だめで撃ち始め、エイムをして敵を狙う。その最中、左前方から銃声を聞きつけた残りの敵が現れる。
取り敢えず、一人目だ!
そう思い、先ほどの傷が癒えていなかったが先ほどとは逆で、撃ちながら伏せる事によって、撃ち勝つ事ができた。
伏せたまま、3人目の敵に銃口を向ける。2発ほど当てた所で弾が切れる。
あと1発なのに!
起き上がり、遮蔽物に逃げようと隠れたが、弾丸が遮蔽物を貫通し、おれは死んだ………
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「クッソ〜〜〜〜!!!」
「まぁ、今のは無理だな。」
「おしかったって。」
「はぁ、でも勝ちたかったなー。」
今はFPS、ファーストパーソン・シューティングをして遊んでいた。
今年の秋に新作が発表され、その練習にと、また受験の休憩だと、理由をつけ、まだ4月だから問題ないと、言い訳をし3人でパーティーを組み、FPSをしていた。していたタイトルはBO2。
今していたモードは、攻撃側と防衛側に分かれ、攻撃側は爆弾を2箇所のどちらかに設置し、爆発するまで守りきるか、敵を全滅させることで勝利、防衛側は設置側は設置されないように2箇所を防衛し、設置されたなら解除する事で勝利、相手を全滅する事で勝つ事ができる。先に4ラウンドとったチームの勝利だ。
終わった時、先に喋ったのが中野祐太郎。その後喋ったのが、池田努だ。
二人共高校で知り合い、祐太郎に誘われFPSを始めた。まだ、FPSを始めて9ヶ月、このタイトルを始めて4ヶ月だ。
「おれそろそろ止めないと親うるさいから次でラストな。」
「おっけー。」
祐太郎が最後と言うので、このモードをあと一回で終わる事にした。
学校についての雑談(愚痴)を言っていると試合が開始された。
「よっしゃー!次は勝とうぜ!!」
「「うるさい。電話で叫ぶな。」」
「あ、はい。」
気合を入れたら、祐太郎と努にキレられた。
朝也くん、さびしいです。