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なぜでしょう?また、性懲りもなく来るのでしょうか人は。というか、知らない人から告白を受ける人は数少ないと思うんですが?

「あの、先輩…!好きです!」

「はい、サヨウナラ!」グッバイよろしく、手を挙げて全速力で去っていく。なにせ、こちとら美亜との逢瀬があるのだよ!待ち伏せして告白をされてしまったがな!


「俺と!」「うっせぇな、追っかけてくんなよ。気持ちわるいんですけど!」本音をモロに出しちゃう私は、悪くない。こんな性格だもんね、アハハ。「あ、小野原ぁ~」校門前で手を振る、ここから近い私立高校の制服を纏った木村くんがいた。周りには、女子が固まっておりそれを恨めしそうにみている男子。にこやかな彼の視線の先を辿った女子たちは、私を睨む。やめて、こう見えてガラスハートだから。…たぶん?

「先輩、デート!デートしましょう!」いつの間にか追いついていた後輩もとい、私がバッサリ切り捨てた後輩。同じか!


「…………ごめんけど、おの…智葉は俺との用事があるんだ」にこやかから一気に不機嫌になった、イケてるメンズはなんか怖い。「へ?せ、先輩…!」私に視線を向けた気持ち悪い後輩、それを無視してこの状況の整理をした。えーと、私はこのあと美亜と約束がある。でも、木村くんは私と用事があると言った。うん、私は…木村くんと済ませる用事はない。よって「よ、「智葉、行こう。美亜も待ってるから」

なんだ、美亜が私を連行してこいって言ったのね。納得!


遠くから、先輩~と叫ぶ男は無視した。隣のホクホク顔の木村くんをちら見してなぜご機嫌になったのだろう?疑問にもつ。

「ねぇ!木村くん、美亜の高校通り過ぎたけど?」しばし沈黙してから、彼はこう言った。

「あのままだと、小野原は俺との用事はないって言いそうだったから。今日美亜は、お兄さんに拉致されたって電話があったから。小野原を頼まれたんだ」「ああ、あのオニイサンにね…」

確かにあのオニイサンは強烈だ。決めたらとことん突き進むクセがあって、いつも美亜は巻き込まれる。携帯を確認すると確かに拉致られたとただ書いてある。

「で、どこに向かってるの?」私、帰りたい。美亜が居ないなら暇だし、帰って本読みたいなぁと顔にでていたらしい。

「俺んちの本、見てく?」「………何、おいてるの?」そう訊ねれば、興味の惹かれるタイトルを次々と言っていく。「見たい!」

本には何にも罪はない、私が好き過ぎたのである。身の切り替えの早さは、そういうことである。



木村くん宅は、広く本に溢れていた。本棚は、端から端まであってその半分は埋まっていた。苦笑を浮かべつつ、彼は汚いけど…と言いながら私的好みな、オレンジジュースを出してくれた。

「ありがと、にしても広いね?3人家族だっけ?」「いや、弟もいるから4人」「4人かぁ、ならちょっと手狭?」「いや、1人暮らしだから」その言葉に唖然とした。この広さで一人?!

「こっちまだ一杯あいてるね」本棚を眺めつついうと、「まぁ、まだ増えるし」何冊か興味の惹かれたものを手に取る。


気づいたら没頭して読み込んでいた。勝手に人の家で、とか思ったが木村くんだって同罪か。「木村くん、これ借りてもいい?」「あ、いいよ」ほわり笑む木村くんの笑顔は、美亜みたいに癒される。「「好きに遊びにきていいよ、ち…小野原」「うん、まだ読みたいのあったから!それと…智葉でいいよ?」「え?」「たまに、智葉ってよんでるよ?美亜の話題に私の話題出てきたりするんじゃない?智葉の方が、聞いた回数多いとおもうから…呼びやすいんじゃないのかな?」「分かった、智葉…俺も緋色ってよんで」「え、木村くんの方が言いやすい」「………」無言の抵抗がありました、負けました。「………緋色くん?」「…っ」「…て、呼ぶことにする」「うん」ほんの少し、照れてる様な気がする。「……?」



******



数回の行き来のすえ、私たちは気兼ねなく互いの部屋での読書出来るようになった。というか、私だけ緊張してた。なにせ、美亜とはそんな関係だったのだがその他の人は我が部屋にさえ入れたことがないのだから。緋色くんは、イレギュラーだ。

そして、今日は緋色くん宅。先日、美亜からちょっとは危機感持ちなよ?と言われた。危機感?なにそれ、読書好きに悪い人はいないの!しかも雰囲気、美亜に似てるし趣味もあう、互いを干渉しあわないこの関係は、美亜と一緒だし。


「……智葉、ごめん」なぜか謝罪された。なぜ?首を傾げて緋色くんをみた。「…俺さ、智葉のこと異性として見てる」突然のそれに私は思わず、「え、私もだけど?」


*****


智葉は、言った。俺を異性として見てると。私もだけど?と、なにそれ当たり前!みたく。「小学校の時から、好きだった」

目をまん丸くさせて、驚いてる?「え、へ?わ、へ?」口をパクパクとさせて驚いている。確実に、だ。「…さっき、異性として見てるって言ったよね」「そ、そっちの意味ですか!」叫びでも、モゴモゴとさせている智葉。そっちの意味とは、どっちの意味?智葉は、どういう意味で捉えた?「……ひ、緋色くん。私はさ、その…異性交遊…つまり、恋人関係とか興味がなくて、ですねぇ」

「知ってる、美亜からの情報だし確かだね。まぁ、俺はそういう関係とかより側に居ることが好きなんだ」「側にいること?」「智葉を好き。でも、恋人になりたいとかより今みたいに智葉の側にいることを許してほしいかな。俺の気持ちを知って。それが、嫌なら俺は智葉に好きになってもらうまで側で本を読むこと、とかやめる。側にいてもいい?嫌?」

沈黙は、なによりもキツい


「嫌、じゃないかも」


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