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チート過多でのファンタジーライフ  作者: 老 左伝
第1章~子供時代3~
26/42

過去話2 前世の夢

閑話での前世話。

少し出すのが早い気もしましたが、とりあえずどうぞ。


タイトル修正:過去話2(閑話5) → 過去話2

 






 あぁ、これは夢だ。

どうやらチョコを作ったことと、この前シャルちゃんと話したことで昔を思い出してしまったみたいだ。

多分、今日食べたチョコがあの時の物に似ていたからかな……







―――――――――――――――――――――――――――――――――――







「ねぇOO兄ぃ、料理教えて」


「またか、今度は何を作ろうとしたんだ?」


 こいつは弟と僕の近所に住む弟の同級生。

つまりは年下の幼なじみというやつだ。

傍から見るとこいつと弟は相思相愛に見えるんだが…

お互いに上手く隠してると思ってる……

僕もお互いの両親達もニヤニヤしながら眺めてるけどな。

ベタな物って本当にあるんだと実感できるいい実例たちだ。


「え~とね、チョコレート…」


「チョコなんて湯煎ゆせんで溶かして固めれば良いんじゃないのか?」


「あのね、実はせっかくだから…」


 モジモジして恥ずかしがっている。

あぁ、そうかもう2月なんだ…

バレンタインのチョコを作ろうとして、でもせっかくだから何かしようとしたってわけか…


「どうせ、せっかくのバレンタインだから出来るところまで手作りしようとして失敗したとかそういうオチか?」


「わっ、すごい。OO兄どうしてわかったの?」


 分からいでか!

一体今までどれだけ好奇心による無謀な作業に付き合ったと思ってるんだ!

しかも、毎度の様に無茶な挑戦をしまくるし…

一度やった失敗は繰り返さないことだけは褒めてもいいかもしれないけど、毎度毎度、新しい事をやらかすこのチャレンジ精神旺盛おうせいな娘さんはどうにかなりませんかねぇ…


「まぁ、とりあえず付き合ってもいいけど、今回だけだぞ。来年は受験があるから手を借せなくなるからな」


「ありがとう、OO兄。うぅ、いつもいつも、すまないねぇ…」


「そういう小芝居はいいから。もう毎度の事すぎて慣れたよ。 で、何をやろうとしたんだ?」


「え~とね。輸入雑貨店にカカオの実があったからそれからチョコを作ろうとした」


 ちょっと待て!

毎度の事ながら何やろうとしてんだ、こいつは!

彼女の技量でのソレは無茶ぶりにも程があるだろう!


「なぁ…△△…身の程って知ってる?」


「ひどいよ、OO兄」


「いくらなんでもそこから手作りするバカがどこに……目の前にいるんだなぁ…」


「それは言いすぎだよ。ひどすぎるよ。ばいしょうきんを要求するよ」


 まったく、こいつは…

仕方ない、また・・色々調べてやるか…

どうせいつもの様に・・・・・・付き合うことになるんだろうし…


まったく手のかかる『妹』だよ。







―――――――――――――――――――――――――――――――――――







「ねぇ、兄ちゃん」


「なんだ?」


「兄ちゃんってお菓子作りできたよね」


「あ~、まぁな。 △△が失敗した時に教えたりしてるから自然とな…」


「そっか。 で、兄ちゃん。お願いがあるんだけど…」


「お菓子作り、教えてくれ。だろ?」


「うん、やっぱりわかった?」


 分からいでか!!

先月のバレンタインチョコ。

僕のは意外に大きかったけど多分間違いなく義理だろう。

弟にあげたのは……聞くまでも無いだろうな…

チラッと見えたけどあそこまで気合を入れた飾り付けで義理もないもんだと思う。

そろそろお返しをしないといけない時期だし、手作りには手作りで返すということだろうな。

まったくこいつらしいというか、我が弟ながら律儀なやつだよ。


「で、何を作りたいんだ?」


「うん、マシュマロって手作り出来る?」


「できるぞ、基本的に卵白と砂糖とゼラチンで出来るからな」


「じゃあ、教えて欲しい」


 そうして今度は弟に対するお菓子教室が始まった。

卵白に砂糖を加えてよく泡立てたメレンゲにゼラチンと砂糖を溶かしたシロップ溶液を少しずつ加えて手早く混ぜる、混ぜる。

それを素早く型に入れて冷暗所にゆっくり置いておく。

固まってたら最後にコーンスターチを薄くまぶして完成。


 とりあえず形は置いておくとして、結構うまくできたみたいだ。

コツを掴むのが上手いのか、けっこう器用なんだよなぁ、こいつ。

出来たのだからまぁ良いんだが、手作りはそんなに日持ちはしないぞ。

一応、釘を刺しておこう。

たまに勿体無い病を発症させるからなぁ……

それにしても、我が弟ながら嬉しそうな顔しちゃって、まぁ…この出来ならお返しには十分だろう。



さて、僕の方は…それなりのキャンディでも買って渡しておけばいいか。







―――――――――――――――――――――――――――――――――――







 久しぶりに前世の夢を見た。

そういえば、あいつら上手くいったんだろうか?

前世のあいつらのことをちょっと心配した。

……いまさら……だよな……本当に……





 さて、と…今度、今の家族のためにマシュマロでも作ってみるかな……


次回の閑話2つで第1章は終了です。

おまけもあります。


作る人は作るんですよね^^;

『http://portal.nifty.com/2009/02/14/b/2.htm』

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