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日用品って大事だと思う  作者: タコンブ酢
一章スキルの自覚
2/20

日用品って結構幅広いよね

「は、えっえっ何これ。」


有名なスキルは人々の間で広く知られており。

俺のスキル2つは田舎者の俺でも知っている。

超ポピュラーなスキルだった。


「なんだこのスキル。っとスキル解析が有ったな。」


スキルは、自分の手に入れたスキルが、どのような物なのか知ることが出来るのだ。

これも人々の間で有名…と言うか常識であった。


「んーどれどれ。」


俺は頭の中で<スキル解析>と唱えた


スキル<日用品> ユニーク


日用品を無限に生産するスキル

また、生産した日用品の強度、性質、色、等をある程度自由に操ることが出来る。

生産範囲は20メートル

生産した物を消すことも出来る。


「っっっ!??、ユニークか!……これだけじゃ良く分からないな

強度や性質って何だ? ある程度って…、まあいい兎に角何か作ってみるか。」


あたりを見渡しふと、目に付いたのは食器、フォークだった


「これにするか。」


そう言って、まず俺はフォークを作ることにした。

フォーク、フォークと頭の中で唱えていく

特に光が出たりと言うことは無かった。

瞬きした瞬間、一瞬で何も無いところからフォークが現れた。

何時も使っている金属製の、手にスッポリ収まる、あのフォークだ。


「これがスキルか、次は強度を弄るか、

これは、普通に硬いな、やわらかくするか。」


また、頭の中でやわらかく、やわらかく、グニャリ、グニャリと唱えていく

また光は出なかった。


「派手なのが好きなのに…まぁ暗殺とかには向いてるかもな。」

ブラックな思考をしながら、俺はフォークを手に取った瞬間、

例えるならグニャァリという気色の悪い音が似合いそうな感じでフォークは

曲がった。


「っ!びっくりした。なるほどな大体こんな感じか。

次は性質だな、刺すと、毒とか燃えるとかかな?

それだと、ここでは不味いな。なら何処まで作れるの調べてみるか。」


それから俺は頭の中に様々な物を思い浮かべて行った。

スプーン、皿、包丁、等の食器や

布団、毛布、座布団、等の敷物、

人参、大根、キャベツ、等の食品、

机、椅子、タンス等の家具、

油、刃物、ナイフ、等の危険物、

傷薬、包帯、消毒薬、等の医療品、

ポーション、聖水、魔法水、等の魔法薬

結果を言うとこれ等は全て作ることが出来た。


でも、ここはボロの宿そんなに大量の荷物は置いて置けない。


「調子に乗って作ってたら、部屋がいっぱいになっちゃったな。

どうしよう……。」


どうするか、と少し悩んだが直ぐに解決策は見つかった。


「スキルで作った物を消すことが出来るじゃないか悩んで損した。」


頭の中で消えろと念じると音も無く一瞬で大量の日用品達は消えていった。


「それにしても、結構範囲広いな魔法薬やナイフまで作れるとは、

それに冒険家として食糧が作れるのはでかい、水は魔法で出せるからな、

荷物の大幅な削減が出来るな。それに上からタンスを落としたり、

ナイフの雨を降らしたり出来るから戦闘にも使える。」


俺はスキルを使った戦い方を考えながら色々な物を作ったり、消したりしてスキルを鍛えていた


「よしっ考えてても仕方がない。ギルドに行ってサクッと冒険者登録してくるか!」


冒険者は殆ど全員ギルドに登録していた。ギルドに登録していると、討伐した魔物やドラゴンの素材を買い取ってくれたり、

様々な依頼を受けれたり、ギルド施設を無料もしくは割引価格で利用できたりと利益が多い。

勿論デメリットもあって緊急時は強制集合させられたり、依頼を受ける時に報酬の一割を納めなければならない等不利益も多い

それでもメリットの方が大きいので冒険者は皆ギルド登録するのだ。


そう考えている内にギルドの入口までやって来た。

王都のギルドだけあって途轍もなくでかい、そして目に優しく無い赤、赤赤赤、兎に角、赤一色に染まっていた。

一応言っておくが、血の赤じゃない、素材や塗装の赤だ。


「赤いな…噂通りの赤だ良く目立つ色だ…うん

さて入りますかっと。」


ガチャッと金庫の扉の様なクソ重い扉を開けると広がっていったのは

やはり赤い大きな部屋だった。床や壁は石で出来ていた勿論赤い


「かなり広いな、それに綺麗だ。っとこんなことしてる場合じゃないな受付受付っと。」


受付はすぐに見つかった。赤いエプロンを着た、かなり小さい女の子が受付をしていた。

若干茶色の髪をしたショートカットだ。ちなみに貧乳


「こんにちは冒険者登録したいのですが。」


「はい、冒険者登録ですね?こちらの紙にお名前を書いて下さい、次にその紙の右下の円に親指を強く押し付け魔力を流して下さい。」


紙に名前と魔力を刻み込み受付嬢に手渡した。


「はい、確かに受け取りました。ギルド利用に関する説明を聞きますか?」


「いいえ、勉強したので大丈夫です。」


冒険者デビューが待ち遠しくて、無駄に色々調べたのだ。

今の俺に不備は無い!


村での生活を思いだしていると、太く低い声が耳に入って来た。


「よおリリアちゃん、何か骨のある依頼入ってねーか?」


「こんにちはアースさん、ハイドラゴンとオークキングの群れの同時討伐が出てますよ。」


なるほど、この受付嬢はリリアと言うらしい。

声を掛けたのは、巨大な大剣と2本の剣を背中に背負ったごつい大男だった。

その雰囲気は正しく歴戦の戦士だった。


「同時討伐か…俺一人じゃチョイきついな。暇な奴誘うか。」


一人じゃきついって一人でも行けるのかよ。俺は絶句と言うより呆れた。

ハイドラゴンは長い年月を過ごしたドラゴンであり、無限に等しい魔力にドラゴン何十匹分の力に体力があるのだ。

更に人語を解する程の頭脳を持っており、常に取り巻きのドラゴンが沢山いる、とんでもない存在なのである。


オークキングは万を超えるオークの群れを束ねており、当然群れのオーク全てを相手にしなくてはならず、

こちらも人語を解する程の頭脳が有る為、戦術を練って戦ってくる。さながら戦争の様である戦闘をおこなは無ければならない。

更に時間を掛け過ぎると逃げられてしまうのだ。


この二匹を相手にチョイきついで済むのが可笑しい。冒険者は皆こんな人外ぞろいなのかと思うと、目指している物のハードルの高さに

思わず身震いした。


「ん?そこの見なれない顔は何だ?」


「新しく冒険者登録した冒険者ですよ。」


「おお、新入りか俺はアースだよろしくな。」


「そういえば私も自己紹介してませんでしたね。リリアです宜しくお願いします。」


「初めまして俺はクルトです宜しくお願いしますね。」


「おう、よろしく頼まれたぜ。所でクルトお前この同時討伐やってもねぇか?

デビュー戦はでかい奴の方が良いだろ?」


いやいや、どういう神経してるんだこの人。こんな依頼に新入り誘うなよ。俺なんか一瞬で蒸発する!


「あの…俺じゃ無理ですよ。」


「がはははは、まあ、そういうと思ってたぜ。昨日まで一般人だったんだからな。

だが、安心しろ!いざとなったら俺が守ってやる。お前は安心して敵を掻っ捌いていけばいいんだよ。」


やばい、かっこ良すぎだろこの人確かにデビュー戦はでかい方がいい。それにこの人なら俺の命を預けてもいいと思った。 だから


「はいっ!やらせて貰います。」


「がははは、元気がいいなぁ俺の背中は守ってくれよ?」


俺はとんでもないことをしているというのは、分かる。

でも、この湧き上がる気持ちは、今から死にに行く人間の心では無いだろう。

なら、何も問題無いではないか。いけるとこまで行ってやろう。

死んでもこの人に食らいついてやろう。もっとも、絶対俺もアースさんも死なないがな!

「ところでそのドラゴン達はどこにいるんだ?」


「海の無人島です。」


「「遠っ!!!」」


次回「無人島に日用品」

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