表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日用品って大事だと思う  作者: タコンブ酢
一章スキルの自覚
16/20

番外編「砂漠の双龍とオーガとゴーレムの虐殺劇」Ⅱ

受験が終わた、明日から本気だす。

俺の名前はリチャード、ギルド長なんて言う中々洒落た仕事をしている、まぁリリアの所為で特に何もすることが無いのだが……。


今回は砂漠に色々な奴をやっつけに来ている。


しかし、つい先程、一緒に来た凄腕の冒険家とはぐれてしまったんだ。


普通、砂漠ではぐれたら命の危機に直面するが、生憎俺もあいつも簡単には死なないし死ねない。


なので俺は安心して戦える、え?何と戦うかって?雷龍と風龍だよ☆



龍は地上の生き物の中で断トツ最強の生き物なんだよ☆(キメラとか特殊な奴は除くよ。)


普通、格下の相手は襲わないから、各地では神として崇められていて、そのせいで神格化した奴もいるんだよ☆


だから、年配の龍は、魔力と神力と妖力と霊力と気力、と全ての力を扱う、正に神の如き強さって訳だよ☆


それに、素で世界最強の鱗に牙に爪、更に人語を解する程の途轍もない頭脳を持っているから、こちらの討伐作戦を理解し、それを潰してくるんだ☆


後、俺が龍人であるように、龍には様々な種類があるんだ、別に龍人だからって龍と人とのハーフって訳じゃ無いわけ☆


風龍と風龍の子供が炎龍や水龍だったりする事もあるし、それを親は全く気にしないんだ☆


まぁ生まれた直後でも十分強いから親に見放されても生きていけるけどね☆あ、龍人はかなりレアなんだよ、とりわけ最強無敵さ♨




そんな訳で俺の前には、若い龍が2人いる、一応敬意を払って匹じゃなく人だ、柱は何だかしっくりこないし。


見た感じ正気を失って唯暴れてるだけのようだ。


正気を失うと理性が無い分弱体化するがそれでも十分強い。


きっと砂漠じゃなきゃ大量の死者が出てただろうな。


一応、死者蘇生の魔法もあるけど一般市民如きにそんな物は使わないし使えない、砂漠で良かった、税収が下がると困る。


で、龍が正気を失うって事は相当高位の魔法使いや魔術師の仕業でもない限りあり得ないんだ。俺が保証する。


俺の知っている中でそんな事が出来る程の魔法の使い手は一人しかいない、でもあいつなら自分で魔法を撃つ方が早いからそんな事はしない。


なら、答えは一つしかない、魔王の復活だ。


この世界では、世界維持の為に魔王と勇者の衝突が度々行われる。


勇者?適当に天が見繕うんじゃないの?誰でも良いけど。



で、この龍達の正気を戻す事も出来るけど、大人の事情でぶち殺さなきゃいけないわけ、何より怖いのは臣民どもの反逆さ、一番怖い。


仕方なく、愚民の怒りにお答えして、俺らが出しゃばってる訳だよ、ギルドの特殊エージェントとしてな。


俺はギルド長、あいつは最強冒険団【混沌の赤】の所属メンバーだ。ちなみに俺も団長として所属している。


さて、説明が長くなったな、そろそろ戦闘シーンに入るぜ。といっても瞬殺だがな。


全く、同族殺しは好かんのだがな。人間とは全く、どうしようもない奴らだ。









暴風を纏い、風の精を従える龍が吠える、その身も凍る様な雄叫びは空を引き裂き大地を捲り上げる。


その声はもはや威嚇ではなく、攻撃だ。


あらゆる命の原点、雷を司り操る龍が尾を振るう、小動物なら愛くるしい仕草も、強大で強靭な龍にもなればそれはもはや災害だ。


かつて生命を創造する為に力を振るった雷は、今度は全ての生の歴史に垂幕を下ろす為に再びその力を行使する。


その絶望的な状況に立ち向かうのは少し長身の男だ。


男は背に鞘の無い、大きな美しい龍鱗の剣を紐で括りつけていた。


龍の瞳に男が剣を抜く姿が映る。その姿は修羅に等しく、全身から、暴力とも言うべき理不尽じみた殺気が零れ落ちる。


それは暴走し、理性を失っている筈の龍を沈黙させる程のものであった。


「「「…………………………………」」」





本人達の体感時間で、数日が経っただろうか、ついにその均等は崩れ去る。


「ァァアアアアアアアアアアアアアAadAAASXWWWDVBTEA」


「……フッ、」


睨みあっていた龍と人らしき男、永遠にも思われた時間に、ついに龍が痺れをきかし、体を動かして"しまった"




渇水の砂漠に彼以外の人間など皆無だが、あえて第三者の目線で考えるなら、彼らの心情は『絶望』だろう。


だが、それが彼を良く知っている人なら、逆に龍に同情していただろう。その証拠に彼の顔は絶望でも、後悔でもなかった。


それ程までに―――――龍二柱を相手に、絶望する所か、笑みを浮かべる余裕を持つほどまでに―――――彼は強かった。


「グゥ、……ガァ」「………グゥ」


天を舞い、栄華の限りを尽くした龍は呆気なく地に沈む、〖盛者必衰〗この言葉が如何に全てを物語っているのか理解する事の出来る図面だった。


そして男は


「日の傾きから、十分も経っていないな、全く……体感時間と現実の差が激しくて困る」


全く龍に興味を示していなかった。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ