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その後の惨事と契約

「あっ……」


前回のあらすじ、転校生として俺の前に現れた(中略)手を挙げてしまったのだった

とまあ、非常に困った事につばめちゃんは一瞬ポカンとした後、目尻に涙を溜めて明らかに涙を堪えている


どうしよ、この状況


泣き出されたら凄く困る

だがしかし現状は一触即発。下手に動けない

しかし、ここで動かない訳には……いかない


「……あの」

「…………」

「……つばめちゃん」

「…………」

「……涙目でこっちを睨んでくるつばめちゃん、たまらんっ」

「……ふぇん……んっ、んっ……ふぇああああぁぁああん‼ ああぁあああぁあ‼」


しまった、うまく笑わせようとしたが失敗してしまった

どうして俺はこうギャグセンスが無いのだろうか

泣き声に反応してこちらを凝視するクラスメイト連中


「あああぁぁあん‼ ぐえっ、はっ……は……う、ぐす……」


「んぐ」と言って顔を手で覆い、「ううううう……」と呻きだすつばめちゃん


「おい、園部か? 鰆木さん泣かせたの」

「転校生初日から泣かすとかシャレなんねーぞ」

「園部‼ てめぇか俺の鰆木さんを泣かせたのは‼」


周りから浴びせられる罵倒、心配、威嚇の声。つばめちゃんの彼氏を名乗った不届き者が居たがシリアスな雰囲気なのでツッコミは無し


「つ、つばめちゃん?」

「…………」

「つばめちゃん、ごめんね、涙目で可愛いなんて言って、やっぱりつばめちゃんには笑顔が似合うよね」

「…………」


うーん、困った

このままではまもなく僕は先生に注意を受け、後に一部のクラスメイトに敬遠される。更にはボッコを食らうかもしれない


「ねえ、つばめちゃん、どうすれば許してくれる?」

「…………なんでもする?」

「分かった、じゃあチョコレートパフェを奢ってあげるから」

「さりげなく逃げないでよ、ミスタリア・オンライン、一緒にやってよ」

「ええ……流れ的にやっぱりそうなると思ってたけど……それはちょっと」

「うわーん、遥哉くんがいじめるよー」


辞めろ、そんな親の仇を見るような目で俺を見るな一部クラスメイト、そして泣き真似をするなつばめちゃん


「わーた!わかったよ! やるよ、やるから泣かないで!」


そして皆も睨まないで! と、この瞬間から今までの機械と無縁な平穏な生活を離れ、俺は機械の世界へと足を踏み出すことになったわけだ


当然、憂鬱な気持ちの俺の前には


「やった! よろしくね、遥哉くん!」


俺の顔とは恐らく対照的であろう、涙でボロボロなのに、何故かひまわりのように輝いて見える、そんな笑顔が広がっていた

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