遺産
家に帰るや否や僕はねーちゃんを捜し始めた。
リビング、僕の部屋、風呂場、トイレ……。ありとあらゆる場所を捜したが見つからなかった。ん?
そう思えば、まだ地下室に言ってなかった。地下室は両親の研究所のような場所でかなりの広さを持っている。
地下室への階段を降り、目に映ったのは……。
「わわわわわっ!?」
炎の塊がこっちに向かって飛んで来る!
「速攻魔法!防御輪!!」
僕は自分が使える防御魔法で最も発動スピードが速い魔法を唱える。目の前に回転する車輪が現れ、火球を防ぐ。
「ねーちゃん!!危ないから、入り口に向かって魔法を放つなー!!」
全力で叫んだ。
「判った判った。でもこっちだって後少しで焔龍の炎がlevel3になるんだから。」
多分、いや絶対反省していない姉が言う。上から見下ろされるから何とも言い返しづらい。
双子なのに姉の身長は僕より遥かに大きい。姉の身長は166㎝もある。それに対して僕は150㎝あるかないか……。牛乳嫌いの所為かな?
ねーちゃんが言った焔龍の炎は親父が作り上げたオリジナルの魔法の一つだ。僕も親父が作り上げた魔法の一つを習得しようと日々鍛錬してるけど余り上手くはいってない。ちなみにlevel3って言うのは親父が残した魔導書に書かれてる全五段階中の3って意味。
「んで、異蛇。あんた入る部活決めたの?」
「いや、まだだけど……。ねーちゃんは?」
「あたしは~、破拳部かな?」
破拳部とは。己の拳に魔力を込め的を殴りつけると言う競技だ。ねーちゃんらしい……。
部活の事よく考えてなかったな……。明日学校を回ってみるかな~。
そして次の日。今日からクラブ見学週間だ。