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何故ここに?
さて、教室の開きっぱなしの扉を潜り、僕は教室に入った。
初めて見る顔の奴らや、中学で一緒だった奴ら、色々居やがる。宇宙人なんか紛れ込んでても判らなさそうだ。とりあえず黒板にど真ん中に張り出された紙に目を移した。そこには、自分の席位置が書かれていた。まぁ、まが頭文字なら席が後ろになるよな。そう僕の席は窓側、最後尾。嬉しくあり悲しくある。前の席にまだ人が居ないので話す事も出来ない。仕方ないからこの世界についてもう少し話そうか。
この世界は別に魔法だけが発展しているなんて事はない。だからガスを使って火を灯せるし、蛇口をひねれば水は出て来る。ま、だから手から火が出る魔法やらなんやらは学校、その他諸々で教える必要はない。つまり、使える奴は普通はいない。
おっと、前奴がやって来たようだ。僕はそいつと話すから今日の説明はここまで。
「げっ……。」
僕は思わずそんな声を上げてしまった。
「ねーちゃん……。何で、ここに?」