◆一日目〜三日目◇
【読者の皆様へ】
本作を開いていただき、ありがとうございます。
※本作は現代の「置き配」を題材にした、心理サスペンスホラー(因果応報要素あり)です。
※主人公は追い詰められる過程で倫理的に問題のある選択をし、不快に感じる言動・描写が含まれます(物語上の演出です)。
※暴力・残酷描写を含むため、R15想定でお読みください。
※全7話、完結済みです。1話ずつ、毎日22時に更新予約を設定しています。
静かな夜ほど、玄関前の気配は大きくなる。
置き配、あなたの玄関にも届いていませんか?
寝る前のひととき、あるいは夜更けの読書のお供になれれば幸いです。
◆一日目◇
外廊下のすぐ横が大きな川になっているマンション。川から吹く風が強い。
仕事帰り、マンションの部屋までの通路を歩いていると、自分の部屋の前に荷物が置いてあった。
ネットで何かを買い、置き配指定をしていたか記憶を辿るが、思い当たるふしがない。
荷物を手に取って配送先住所と名前が間違っていないか確認した。
住所も宛名も自分自身であることは間違いなかったが、送り主に見覚えがなく、その時点で不審感が芽生えた。
注文していない荷物が玄関の前に置かれている。
まるで置き配のように置かれているので、誰も不審には思わないが、実際は受取人が注文していない荷物だ。
中身が気になったが、勝手に開けてトラブルになるのを避けるために、未開封の状態で一番近い交番へ向かった。
事情を聞いた警官は、落とし物として対応し、荷物は警察が預かる形となった。この時点で内容物は不明。
奇妙な体験をした一日だったが、それ以外はいつもの日常で変わったことはなかった。
布団に潜り込んで幸せを感じて一日を終えた。
◆二日目◇
仕事帰り、マンションの部屋までの通路を歩いていると、自分の部屋の前に荷物が置いてあった。
昨日のことが思い出され、その不気味さに警戒を強めて身が引き締まる。
荷物を手に取って確認すると、昨日と同じ自分への宛先。送り主も同じ。
足早に交番へ向かい、前日と同じように相談して、今回も荷物は警察が預かる形となった。
布団に入り、一日を終えた幸せを全身で感じながら、二日連続で起こった謎の置き配が脳裏にチラついた。
頭を振って邪念を振り払うようにして眠りについた。
◆三日目◇
仕事帰り、マンションの部屋までの通路を歩いていると、自分の部屋の前に荷物が置いてあった。
完全に奇妙だった。
荷物を手に取って、そのまま交番へ向かう。中身を確認するか問われたが、関わりたくないので断った。
道中ですれ違う人々の視線が刺さる気がした。その理由は分からない。誰かに見られている感じから逃れるように、歩調を速めた。
布団の中で、箱の中身が気になり始めた。
明日も置いてあったら、今度は箱を開けてしまうかもしれない。
もしも危険物だったら……まさか、映画のような展開で、爆弾が爆発したらと考えた。
いつの間にか眠りに落ちていた。
読んでいただきありがとうございました。
(全7話、完結まで予約投稿済みです)
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