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真夏のキミと花火を見たかった+ 金森愛華編

掲載日:2025/12/01

僕と愛華が付き合ってもうすぐ1年になる。

「おはよう危川!」

「おはよう田島!」

「おっはー!!」

「おはよう愛華!」

「おっ!相変わらずアツい2人ですな!」

「よせよ田島!」

「ねえねえ彩!これ見て!」

「なんだよ?えっと、観光バスツアー1人1万円!?」

「そう!安いでしょ!」

「安いけど、これ怪しくないか?」

「大丈夫!調べたら、ちゃんとした旅行会社が運営してるみたいだし!」

「そうなんだ!1万円なら出せるな!」

「でしょ!私もコンビニバイトでお金が貯まったのよ!」

「高校最後の夏休み、2人で旅行かぁ!いいな危川!」

「え?2人って…」

「なんかよぉ、危川と金森って付き合ってるは付き合ってるんだけどさ、なんかまだ友達って感じだよな。」

「何が言いたいんだ?田島?」

「つまりだな、高校最後の夏休み、2人でこの観光バスツアーに行って、少し恋人って距離をさらに縮めたらどうなんだ?」

「それは…」

「賛成ー!賛成よー!田島あんたいいこと言うわねー!彩!さっそく準備してよね!夏休み初日に行くわよ!」

「えっ!?初日から?!」

「まぁいいからいいから!準備しておきなさいよね!」

「うん…わかったよ!」

「よかったな!危川!楽しんでこいよ!」

こうして僕は愛華と夏休み初日から旅行に行くことになった。楽しみだけど愛華と2人きりか。どうなることやら。


こうして時は過ぎ夏休み初日。

「確か待ち合わせはこのバス停なんだけどなぁ。」

「お待たせー!彩!」

「おっ!愛華!やっと来たか!」

「お待たせ!今日から2人きりで楽しむわよー!」

「そうだな!おっ!バスが来た!」

「さあさあ早く乗って!」

「まだドアも開いてないだろ!」

「もう!いいからいいから!」

「わかったよー!もぅ…!」

こうして2人を乗せたバスが出発した。


「なあ愛華。この旅館有名だよな。」

「そう!有名なのよ!私たち、ここに行くのよ!」

「えっ!?ここに行くの?!」

「そうよ!この旅館が目的地なのよ!このバスツアーは!」

「なるほどな。雑誌を見た感じ、飯もうまそうだし、素晴らしい旅館だな!」

「そうなのよ!っでね!これこれこうで…。」


こうしてバスで移動中、2人は旅行の計画を立てた。


キキーッ。

「えー、お客様にご連絡いたします。ただいまこのバスは40分の休憩をとります。1時40分までにバスにお戻りいただきますよう、よろしくお願い致します。」

「ふぁ〜、やっと休憩だ。」

「なぁに疲れてんのよ彩!旅はこれからでしょ!」

「そうだけど座りっぱなしは疲れたな!あっ、そういえば荷物は?愛華、結構持ってきてたでしょ?」

「大丈夫!座席のシートに上手く被せてきたから!」

「それなら大丈夫だな!」

「うん!さて、とりあえずお土産売り場行く?」

「そうだな!まだ旅は途中だけど、ここのサービスエリア限定のものもあるかもしれないからな!」

「だね!早く行こー!」


「これとこれと、これも、あとこれ!」

「おい愛華まだか?」

「ちょっと待ってよ!」

「バスの休憩終わっちゃうんじゃないか?」

「大丈夫よ!確か、1時間とかいってたから!」

「本当か?ならいいけど」

「私、限定って言葉に弱いのよね!これもっと。」

「それも買うのかよ!」

「えへへ」

(20分後)

「やっと買えたー!」

「買いすぎだぞ!バスを降りてから55分、ギリギリじゃないか!」

「大丈夫よ!あと5分もあるんだし!」

「まったく…あれ?」

「あれ?バスがいない…」

「確かここに止まってたよな!」

「うん!ここに止まってたわよ!」

「…」

「…」

「置いてかれたー?!」

「置いてかれたー?!」


…。


「置いてかれたみたいだな…」

「そうね…」

「いろいろ見たけど、このサービスエリア公衆電話無いみたいだし。」 

「しかもこのサービスエリア山奥にあるせいか、私のスマホ圏外だわ。」

「はぁ…どうするんだよ!」

「私に言われたって分からないわよ!」

「愛華がお土産とかいっぱい買ってるからだろ!」

「そっちこそ!弟に買っていくお土産迷ってたくせに!」

「なんだと!」

「なによ!」

「おーい!喧嘩はやめんかー!」

「え?」

「え?」


奇跡にもサービスエリアに置いてかれた2人は

長距離トラック運転手に拾われた。


「そうかー。そりゃ大変だったね。」

「はい、もう彼氏が大変で。」

「はぁ?愛華だってお土産を…!」

「まぁ喧嘩はそんくらいにしときなよ!」

「あっすいません…私ったら。」

「あっ、ごめんなさい。」

「それにしても2人は付き合ってるんだな。カップルか。喧嘩ばかりしてると愛が壊れちまうぞ。」

「えっ?」

「えっ?」

「いいか、カップルってものはな、愛で出来てるんだ。その大切な愛を喧嘩で壊したら、愛が壊れて、カップルまで壊れちまうよ。だからよぉ、喧嘩はもうやめたらどうだ。」

「はい。わかりました。」

「そうですね、わかりました。」

「わかったらそれでいいや。はいよ、到着。ここからこの階段を上がって行ったら旅館に着くぞ。サービスエリアから旅館が近かったから俺も送って行けたからな。」

バタン。

「すいません、ありがとうございました、私たちのために。」

「ありがとうございました。」

「おう!喧嘩しないで仲良くやれよ!じゃあな!」

ブーン。

「…。喧嘩はダメだってね。」

「…。そうだね。」

「上がろうか、階段。」

「うん、そうだな。」


こうして2人は無事に旅館に着いた。


「えっと、このバスツアーの予約部屋は、最上階の中央だから、ここね!」

ガチャ。

「おー!綺麗な和室だわー!」

「おー!THE「和」って感じだな!」

「さてと、バス会社から運良く取り戻した荷物を置いてと、さて!お風呂行きましょうか!」

「あぁ、そうだな!」


…。


「えーと、女湯はこっちで、男湯は向こうね。」

「そうだな。」

「…、覗くんじゃないわよ!」

「はいはい、間違っても覗きませんよ。」

(そしてお互い入浴が終わり…)

「お待たせしました。お食事です。」

「わぁ!美味しそうー!」

「うまそうだなー!」

「いただきまーす!う〜ん、お味噌汁が沁みるわ!」

「このマグロうまいなー!」

(そしてお食事が終わり…)


…。


「はぁ、お腹いっぱいだわね!」

「そうだな!美味かったな!」

「っでこの後どうするんだ?」

「実はね、この後花火が上がるのよ!」

「花火?」

「そう、毎年8月1日は、夏の始まりってことで、この旅館、花火が上がるのよ!」

「なるほど、だから今日来たかったのか!」

「そそそ、そゆこと!」

「8時まであと、5.4.3.2.1…」

ヒューーーーーーッ…パァァァァァン!

「おっ!上がったぞ!」

「綺麗だわねー!」

バーン!ドーン!ヒューーーッパァァァン!

「綺麗…ね」

「そうだな。」

…。

「ねぇ、彩。」

「なんだい愛華?」

「私ね、付き合って初めてのデートの夏祭りのときから1年経った今、また彩と花火が見れて、私、幸せよ。」

「愛華…」

「だから、これからも、私で良ければ一緒に居てほしいの!」

「…。」

「いい…?かな?」

「もちろんだよ!俺もあれから1年後、また愛華と花火が見れて、幸せなんだ。」

「彩…やだ…私また泣いちゃう。」

「愛華…来て。」

「うん…」

チュッ。

「私たち、ずっと一緒に居ようね!」

「あぁ!もう喧嘩して愛を壊さないようにな!」


「もちろん!私たちの愛は誰にも絶対壊させないんだからね!」


-END-

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