恋の話
もしも、好きな人に告白するならどうしようか。
例えば、相手を呼び出すとか。漫画みたいな、ドラマチックな演出を期待するとか。どれも、自分には非現実的である。
勇気を振り絞って行動を起こすことに、意味はある。だからといって、その後を考えずに不適切に行動するのは、なんか嫌な契約って感じだろう。
これは、僕が好きな人に告白するためのお話。
さて、一体どうしたらいいんだろう。相手との接点は特に無い。向こうは、多少は好意的に見ている感じはある。でも線を踏み越えるほどではないだろう。つまり、負け戦だ。
いや、負け主人公とかクソみたいなジャンルじゃないか。だれがそんなもの読むんだよ。
感情移入とかはできないように、独り言をべらべらとしゃべる。
逃げ腰なのは、悪い癖だ。
なんで、自分の苦い青春だったね~みたいな甘っちょろい考えで逃げさせてくれないの?それはもちろん、挑むことが使命とされる筋書きだからだよ。意義とか、動機とか、まあ究極的には、こうやって小説の中ぐらい逃げるのは許さなくていいだろってこと。
そうやって見栄はっていくのである。
最近は、具体的な舞台装置が無くても携帯端末で軽い連絡が取れる。そして関係性も簡単に切れる。下手なことをしたら単に話すだけでもよかった人との関係がおじゃんである。
だからこそ、一対一の会話の場って持っていくのが大変なんだよな。そもそも、そこまでうまく持っていけたらほとんど成功ではないのか?むしろ下準備こそメイン......(書きながら哀しくなっている)
ふふふ...つまり、軽い感じで告白して、軽い感じでちょんぎられるってのが前提の迷惑行為なわけだ。なぜ、無闇に傷つく必要があるのか。それなら、もう少しグループの中に入って警戒心を緩めて...っていうのが一般的な恋愛なんだろうな...
グループって、心の弱い人から排斥されるんだぜ。それってもはや死地に赴くようなもの。
ボーイミーツガールって絶妙だよね。単数形なんだもの。運命の出会いと錯覚させるにはこれ以上無い。
そんな感じのニュアンスで書ければいいかな?運命の出会いを強調しつつ、妄想になりすぎず、相手を過剰に見ないで...それはどんな感じになる?
「こんにちは。コオロギの音が深夜に聞こえ、秋の深まってきたと思いますこの頃、いかがお過ごしでしょうか。自分は、家族の早く働けという目に睨まれつつ、日々頑張ろうと気持ちを昂らせてます。
本日は、そのような手間のかかる面倒な者から、少しばかりの好意を伝えたくご連絡致しました。
初めてあなたを意識したのは、壇上の上であなたが友人とレクリエーションを演じている時でした。下から、それも遠くから、思わず目を奪われ、いい経験をしたなあと感慨深かったのが昨日のように思います。
自分でも、それだけなのかとつい自問してしまうものですが、あなた以外に目が行かなかった瞬間が、確かにその時でした。
自分は多少、恋愛もののストーリーが好きなので、主人公やヒロインが落ちるようなドキドキ以外は恋では無いのだろうと思っている節があります。あれは、かなり脚色されたものだとほんの最近まで気づけませんでした。
あまり、関わりがあったとは言い難いですし中身をさらけ出したことも見たことも殆どありません。ただ、友達と言うには距離がありますし、複数人への関わりはどうしても譲れません。最後まで距離を取る形になりましたが、この文を読んで良かったと思っていただければ有難いです。
敬具」
大分粗雑なものになって申し訳ありません