表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気分は基礎医学  作者: 輪島ライ
2021年7月 極楽天使めでぃかる☆エンジェルもしくは薬師寺龍之介の新たな世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

332/338

最終話 青春の一ページ

 そして1か月が経ち……




>突如引退した男の娘ユーチューバー「ドラン」、その正体は大阪府内の医学生!?


>相手のスーツ男を特定、自由民生党大阪府支部連合会学生部に出入りしている模様


>ソロ活動中の「サリー」、チャンネル休止を控えて新たな相方を募集中? その真偽は?




 久しぶりにボクの実家に遊びに来た里美ちゃんはソファにだらりと寝転びながらタブレット端末のウェブ検索結果を見ていた。



「龍之介君、相当人気だったよねえ。ソロ活動になってから収益が半分以下になっちゃった。ネットにこんなこと書かれて私生活は大丈夫?」

「学内でも割と知られてるみたいだけどもう今更怖いものなんてないよ。コウ君も特定されたおかげで誤解が解けたみたいだし」


 あの引退宣言でボクはユーチューバー生活を終わらせコウ君はファッションゲイとの誤解が解け、そしてボクとコウ君のプライバシーは若干侵害される結果となった。


 といっても自由民生党の裏工作もあって決定的な個人情報はインターネット上に投稿されておらず、ボクが男の娘ユーチューバーをやっているという噂は引退宣言の前から学内で広まっていたためこれといって困ることはなかった。



「今になって思えば龍之介君にいきなり女装しろっていうのは無茶ぶりだったかな。公祐君にも怒られたし私もデリカシーなかったよね」

「いやいや、全然いいよ。ボク自身女装は結構楽しいって分かったし、ユーチューバー生活は人生の大切な思い出にするよ」


 これから大学を卒業して医師となり薬理学教室の教員となる以上は再びユーチューバーのような派手な生活をすることはないと思うけど、あの輝いていた日々のことは一生忘れないだろう。



「そ・こ・で! 提案なんだけど、今度はVTuberデビューしてみない? ドランの弟っていう設定で一からキャラクターを考えて……」

「それは流石に遠慮しときます……」


 里美ちゃんはまだまだ儲ける気満々らしいけどボクはライブ配信はもうお腹一杯だった。


 そして、ユーチューバー生活は青春の一ページに過ぎなくても里美ちゃんとは一生の友達でありたいと思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ