憤怒の化身として試練の守護者
神殿めいた空間に踏み入れたスバルとシルフ。
そこに現れたのは――砂で構成された巨大な“人の顔”。
「出てきたか……なあ、こいつ俺に任せてもらっていいか?」
『うむ、承知した。我が盟友の力、存分に振るうがよい』
(それにしても、こいつ俺ばっかり狙ってくるな……)
この試練でスバルは《獣化:憤怒の魔人》を発動中。
その状態では――
- 自身のスキルは封印
- 装備効果も反映されない
- 代わりに、“ハルコン”の高ステータスが完全に上書きされる
つまり、無理に小技を使わずとも、体そのものが“武器”なのだ。
砂顔は周囲の砂を操り、空間を断ち切るような攻撃を
仕掛けてくるが、ハルコン由来の高防御の前では無力。
「ラースフレイム!灼熱地獄!」
黒炎と湧き上がる火の奔流が一帯を焼き尽くす。
『おい!こっちにも火が飛んできてるぞ!』
「俺の炎は基本、無差別だからな!」
『……お、おう』
砂顔は戦術を切り替え、突進・噛みつきなど接近型へ変化。
それに呼応するかのようにスバルは次のコンボを叩き込む。
「麻痺吐息、体積倍増、ラースブラスター!」
《ラースブラスター》は、被弾蓄積によってチャージされ、
ダメージを食らうほど“超火力”のカウンター技になる。
そして今、スバルはその条件を満たしていた。
激しい咆哮のあと――砂顔が崩れる。
一面に散らばる砂粒だけが残った。
『見事だ。我が盟友よ』
「さっきは悪かったな」
『さっき?』
「ラースフレイムの件。ちょっと火が回ったかも」
『あれか。問題ない。戦場の余白は気にせんでよい』
「ならさっさと戻るとしようぜ」
『うむ。新たな魔法陣が展開されたようだ』
スバルとシルフは、神殿に現れた転移陣へと足を踏み入れ、
光に包まれながら――NPCギルドへと帰還していく。
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最新 2025/07/21




