かわった戦闘
『なめとんのか!ごらぁ!』
唐突な怒声とともに、場の空気が裂かれた。
敵はチンピラ風の男3人。
棍棒・メリケンサック・拳銃を手に、明らかに殺気を向けている。
(……ん?体が、動かない?)
先に動いたのは棍棒男だった。大振りの攻撃は――空を切る。
次はメリケンサック男。
鋭く踏み込んできた一撃がスバルの腕を擦り、1点のダメージが入る。
(あ、動ける……!)
スバルはいつもの癖で口を開く。
「メテオスト――しまった、使えないのか」
この世界には《バーサーク》も《持続回復》も存在しない。
代わりに現れたのは、宙に浮かぶダイス。
灰色に輝く100面のダイスだった
(……これは、行動判定か?)
100面の結果は10。
数値が決まると6面のダイスが3つ、
1,2,3,4,の面しかないダイスが一つ現れた
結果合計で数値は17だった
ダイスを振り終わった直後、スバルの体が自動的に動く――
銃を構えたチンピラに一直線。
大剣が唸り、男の胴体を斜めに裂いた。
鮮血が飛び、現実的な感触が指先に残る。
(……この感覚…いつもと違うな)
体が一瞬硬直し、スバルの行動ターンが終わる。
その隙にナイフ男が振りかぶる――
だが、その矛先はは味方の棍棒男に向けられた。
『……』
棍棒男は無言でナイフを抜き、痛みにすら無反応。
ナイフ男も謝罪することなく、落とした武器を拾う気配もない。
(……何だこの連中、情緒がバグってる)
棍棒→メリケン→スバル→ナイフの順で、ターンが循環する。
だがその後の一撃で、スバルはさらに7点のダメージを受ける。
HP:13 → 5
(……倒せたから良かったけど、マジで1周1発はキツい)
戦闘終了を見て、守・優里奈・天音の3人が駆け寄ってくる。
『大丈夫ですか?応急手当、試してみます』
「助かる……できればお願いします」
守がスバルの裂けた胸部に手当を施す。
100面ダイスが出現、結果は24。続くダイスのロールにより、体力が2回復した。
(これがこっちの回復判定か……持続回復の便利さが恋しいな)
身体の裂け目はゆっくりと修復されていくが、赤みは残ったまま。
そしてその時――
ガラッと遠くで扉が開き、急ぎ足の男が走ってきた。
(……何だ?またイベントか?)
スバルは大剣を手に、無言でその姿を迎え撃つ準備を始める。
某ゲームはやりたいけど友達がいないからなぁ
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最新 2025/07/18




