お試しダンジョン③
キメラ系モンスター「ヌエ」をスカウトし、司は脳筋帝国へと帰還した。
(こいつ……名前、ぬゑって表記だったのか。発音は変わらねぇけど)
ぬゑは、頭と尻尾で繰り出す“連携打撃”が得意な異形。
特に尻尾には猛毒が仕込まれており、一撃で毒状態に持ち込む性能を持っていた。
(やっぱり毒付きか。戦術幅広がるな)
司はぬゑに対し、以下のスキルを継承させた:
- 角ウサギ系:加速スキル(初動&回避強化)
- 化けレオン:擬態+透明化(奇襲対応)
- 妖怪系スキル:分身(標的撹乱+多段追撃)
三階層に存在していた妖怪系モンスターは、
従来よく知られていた妖怪たちから、やや特殊な進化体へと変貌していた。
(よし、あのスライム層はクリアしたし……次は妖怪層だ)
階層に足を踏み入れると、空気が冷える。
妖怪層──それは、見る人によっては“お化け屋敷”と呼ばれてもおかしくないレベルだった。
『……おっ、ろくろ首いるな』
背中に違和感を感じ、振り返ると……。
(なんだ‼)
肩をトントンされていた。
この階層では、背後からの奇襲が常態化していた。
分身・透明化・ワープスキルなどを持つモンスターが多く、
プレイヤー心理を踏みにじる構造。
(奇襲殺法って……一番嫌われる戦法じゃん)
奇襲攻撃は、油断一撃でHPが半分持っていかれる危険な手法。
もし魔法系の必中攻撃が付与されたら、ダンジョン評価が“糞”へ一直線だった。
(いや……今でも鬼畜構成か)
ボス部屋は巨大なふすまの奥。
ぬゑを進化させた“キングモンク”が、鎮座していた。
姿は、サル+ゴリラ+大蛇を掛け合わせたような異形:
- 四肢はゴリラの筋肉量
- 体幹はサルの跳躍力
- 尻尾は毒を纏った蛇
- 魔法属性は風──見えない斬撃を操る系統
(……あの巨体であの速度は反則だろ)
拳による物理制圧、蛇尻尾の毒打撃、
無詠唱の風魔法による位置操作と、連携コンボが成立していた。
だが――弱点は「防御力」。
司は連撃で押し切り、最終的に60回の斬撃で撃破に成功。
(よし、ぬゑも進化させた。次は……化け猫か)
化け猫の居所は――そう、第二層の森エリア。
(元気モリ森、だな……)
次なる進化素材の確保へ、司は新たな階層へと踏み出した。
なんかタイトルとやってることがあってない気がしてきた
いつものおねがいします
最新 2025/07/19




