手加減?してないよ?
ヤマタノオロチを獄炎で葬ってから、
ハルコンは五日間の封印モードに入り、
スバルはひさびさのソロ攻略に突入することになった。
(五日休みか……物理的には平気だけど、感覚がなまってんな)
サクリファイスパワーを外し、ステータスが
本来の数値に戻ったはずなのに、キレが一枚足りない。
モンスターの群れは奇形まみれ――鳥の頭に蛇の胴体、
針だらけのウサギクマなど、動物愛護団体が黙っていなさそうな面々がうごめいていた。
スバルはスカウト魔法を使いながら、罪悪感に耐えるように目を伏せた。
(ゲームだ……これはゲームだ……!)
意識を切り替えながら探索を進めていくと、道の先には巨大な鉄檻が出現していた。
(雰囲気的に、これ……ボス部屋だろ)
檻を開け、中へ踏み入れる。
現れたのは、羽と尾を持ち、
獣の身体に人のような顔を備えたモンスター――キメラというより、
妖怪大図鑑に出てくるようなヌエ
闇の密林から抜け出してきたような異形だった。
(……悪くない構成だな)
スバルはバーサークを起動。攻撃力と防御力が跳ね上がる。
「狂戦士、発動――」
ヌエが雄叫びを上げながら突進してきた。
その瞬間、スバルはカウンターで拳を突き込む。
(1発で3割か。うーん、悪くないけど……)
このところパワーレベリングをしていなかったこともあり、ステータスは偏っている。
レベルはまだ7。それでも、攻撃力だけは狂戦士で一気に上位プレイヤーのグラコス並に並ぶ。
「メテオストライク!」
天からの衝撃波がヌエに直撃。地面が揺れる。
(やっぱこれは外せないな)
続いて、チャカフレアを投擲。本来火種用の魔法だが、炎症ダメージ付きの手製火球として使っている。
ヌエには効果が薄いが、じわじわとHPを削る。
(あまり燃えないな……でも、もういける)
数発の打撃を加え、スバルはスカウトの詠唱に入る。
光が舞う。ヌエの身体が淡く包まれ――
「テイム」
(よし、キメラ枠埋まったな)
スバルはひと息つき、再びポータルへと手を伸ばした。
「ポータル。……脳筋帝国」
進化したヌエが彼の背後に並ぶ時、すでに次なる戦術は始まっていた。
スバルは、どこまでも前へ進む。ハルコンがいない今を、ただの“準備期間”に変えて。
そろそろ、攻撃以外を伸ばさないとな
高評価、コメント、その他もろもろ
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最新 2025/07/17




