新発見と脳筋プレイ
世界樹ダンジョンの一階層へと挑み出たスバル。
広がっていたのは、静かさとは裏腹に
猛攻を仕掛けてくる植物系モンスターの群れだった。
その中には、キノコ型、化け木型、人型に
近いドライアド風など様々な形状を持つ植物たち。
それぞれが再生力に優れ、通常攻撃ではじりじりとHPが戻っていく。
(魔法で焼かないとキリがねぇな……)
そこでスバルは、掲示板情報を頼りに
取得していた魔法スキル【チャカフレア】を発動。
手のひらサイズの火球が生まれ、重力に従って落ちる性質を持っていた。
「投擲!」
放った火球がキノコ型モンスターに直撃し、
周囲の植物系も巻き込むように炎が広がる。
(よし、この層は焼きでいける)
火球は単体では弱くとも、植物への相性補正で効果は抜群。
ただ、問題が起きた。
約20体を処理した段階でMP切れ。
(まずいな……詰みか?)
回復アイテムの使用も考えたが、焦る間にも再生する植物たちが迫ってくる。
そのとき、ふと脳裏に浮かんだのは――
(そういや……ジュエルハンドのスキル、使ってなかった)
「気功砲!」
装備効果として付与されていたこの技は、
スバルがほとんど使っていなかったスキルだった。
しかし発動した瞬間、空気の塊が炸裂。
植物系モンスターをまとめて吹き飛ばし、霧のように消していく。
しかもこのスキル、10秒間隔で再使用可能。
(なんだよ……MPいらねぇじゃん。戻らなくてよかったな)
以降、彼は気功砲を連打しながら一階層を踏破。
植物たちをなぎ払い、奥に待つボスの場所へと辿り着いた。
そこは、自然そのものが形を成しているような空間だった。
(うちの脳筋帝国とは対極……でも、こっちはこっちで良い)
メカメカしい演出のない、静かな緑に包まれたボスフィールド。
「――一階層ボス、こいやぁ」
その言葉と共に、空気が揺れた。
次に対峙する存在が、世界樹という名にふさわしいモンスターかどうか。
スバルは既に、戦闘態勢に突入していた
スキルのお披露目が遅れましたすいやせん
いつものやつ頼んます
最新 2025/07/14




