因縁の鎌
霞が揺れ、空間が歪む。
そこに立つのは、かつてスバルの命を刈り取った男――37565代目の死神。
その姿は黒衣に包まれ、顔は仮面に覆われている。だが、声だけは、記憶に刻まれていた。
スバルは拳を握る。
皮膚が裂け、血が滲む。だが、彼の瞳は、過去の恐怖を超えていた。
「俺はもう、あの時の俺じゃねぇ。
仲間を守れなかった拳は、今ここで、過去を砕く」
死神は静かに手を掲げる。
空間が黒く染まり、無数の鎌が浮かび上がる。
鎌が空を裂き、スバルを包囲する。
だが、彼は跳ぶ。《空蹴り》で軌道を変え、
《拳の舞》で鎌を弾き、《修羅連打》で空間を貫く。
「その刃、俺には届かねぇ!」
死神の仮面が、わずかに揺れる。
空間が反転する。
スバルの背後に、かつての仲間たちの幻影が現れる。
倒れた仲間、泣き叫ぶ声、裏切りの記憶――
「……っ、そんなもん、何度も見た。何度も、乗り越えた!」
スバルは拳を振るう。
幻影を貫き、死神の胸元へと突き刺す。
「《憑依拳・メテオストライク》!」
拳が炸裂し、死神の幻が霧散する。
『なんと、過去の恐怖を乗り越えるとは』
「…幻術ってのはなかなかにうっとうしいな」
(チッ、幻ごときに苛立つ程度だと
本物にはまた負けるだろうな)
『まだまだ行くぞぃ、ヴァルハr…』
「ウザいんだよ、とっととくたばれや」
トドロキは鬱憤を晴らすかの如く、
魔王軍のメンバーを光に変えたのである
思いつくときにやっておきたいね
ということでまた次回、サラダバー




